人材派遣の需要は高く、最近では労働者派遣法が改正されたことで、派遣労働者の権利がより正社員に近いものになりました。
このような背景から、派遣労働を選ぶ労働者も今後拡大していくと予想できるでしょう。
そこで、この記事では人材派遣会社を設立する際の流れや、人材派遣会社で成功するためのポイントについて詳しく紹介していきます。
人材派遣会社の設立の流れとは?
人材派遣会社の設立の流れは、以下のようになっています。
- 講習の受講
- 法人の設立
- 労働者派遣事業の許可
講習の受講
人材派遣会社を設立する際には、派遣元責任者講習を受講する必要があります。
派遣元責任者講習は、労働者派遣の許可を取得するために必要な講習です。
講習を受講することで、3年間は講習の効果が持続します。
また、講習を受講する費用は1万円前後の自治体が多いです。
法人の設立
人材派遣会社を設立する際には、資本金が2000万円以上必要です。
また、人材派遣業を行う際には、派遣元責任者の要件が決められています。
派遣元責任者の要件は以下のものです。
- 未成年でない
- 住所が一定している
- 名義借りではない
- 雇用管理をした経験がある
- 欠格事由に該当しない
- 健康な状態である
- 他人を不当に拘束・束縛しない
このほかにも、派遣元責任者のための要件は細かく決められています。
人材派遣会社を設立する際には、株式会社もしくは合同会社を選択することが多いです。
株式会社の場合は、株式を発行できるので出資を受けやすく、将来的に株式上場を目指している場合は、株式会社として設立した方がいいでしょう。
合同会社は、株式を発行することができず、出資者と経営者は一体とされています。
しかし、合同会社の場合は株式会社を設立する際に必要な定款認証が必要なく、登録免許税も6万円となっています。
そのため、初期費用を抑えたい場合は、合同会社として設立した方がいいでしょう。
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労働者派遣事業の許可
人材派遣会社としての要件を満たせば、労働者派遣事業の許可を取得できます。
労働者派遣事業の許可を取得することで、有料で労働者を派遣することが可能です。
また、労働者派遣事業を取得するには通常2ヶ月前後かかるので、余裕を持って申請をしましょう。
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人材派遣会社の許可要件とは?
人材派遣会社の許可要件には、以下の3つがあります。
- 資産要件
- 事務所要件
- 人員要件
資産要件
資産要件は、以下の3つです。
- 基準資産額≧2,000万円×事業所の数
- 現金・預金の額が1,500万円以上であること
- 基準資産額≧負債の総額の7分の1以上
基準資産額とは、純資産のことを指し、総資産から負債を引いた金額のことを指します。
事務所要件
事務所要件は、以下のようになっています。
- 20㎡以上の事務所面積があること
- 事務所目的で賃貸しているテナントであること
- 面談や教育研修のためのスペースがあること
- 風俗街などに面していないこと
人員要件
人員要件には、以下のものがあります。
- 派遣元責任者講習を受講している
- 派遣元責任者の要件を満たしている
人材派遣会社を設立して成功するためのポイント
人材派遣会社を設立して成功するためのポイントは、以下の3つです。
- ターゲットを絞る
- 複数の事業を展開する
- WEBマーケティングを行う
ターゲットを絞る
人材派遣会社を設立する際には、ターゲットを絞ることが必要です。
人財派遣会社の場合、以下の事業に関しては労働者の派遣ができません。
- 士業
- 医療従事者
- 警備関連事業者
- 港湾運送関連業者
- 建築関連事業者
一方で、上記の職業以外であれば「労働者派遣事業の許可」をもとに、労働者を派遣することが可能です。
この際に重要になってくるのがターゲットを絞ることです。
現在、人材派遣会社と言っても、派遣先は様々で派遣労働者も様々です。
そのため、どの業種をターゲットにして人材派遣を行って行くのかを明確にすることが重要になります。
人材が必要な場所は、工場のような単純作業から事務職まで様々です。
また、それらの場所で必要としている派遣労働者も異なってくるでしょう。
例えば、事務職で人材派遣業務を行いたい場合は、必要となる人材は会計の資格を持っている人や英語などの言語が話せる人です。
このように、派遣する業種を先に決めることで、必要な人材を決めることができ、それらの人材を確保するための手段を考えることができます。
会計の資格が必要な場合、会計系の資格を持ってる人に対して高い報酬を支払う、もしくは紹介制度などを設けた上で、会計系の資格を持っている人を紹介してくれたら、高い紹介料を出すなども考えられるでしょう。
複数の事業を展開する
人材派遣会社を運営する上では、複数の事業を展開していくことも重要です。
人材派遣業の場合、国の規制などで人材派遣ができなくなる可能性もあるでしょう。
特に、近年は人材派遣に関する法律が頻繁に変更されています。
そのなかでも、最近大きな話題になったのが正社員と派遣労働者で同一労働に対しては、同一賃金を支払うというものです。
このように、法律が改正されたことで今後、人材派遣業界は変化していくでしょう。
そのため、人材派遣会社を設立する際には、人材派遣事業のみではなく、複数の事業を展開していくことが重要です。
WEBマーケティングを行う
人材派遣会社を設立する際には、WEBマーケティングを積極的に行うことも重要です。
最近では、WEB広告でも「転職」「派遣」などのキーワードで多くの広告が出されているのを見たことがある人も多いでしょう。
その中で、他社よりも優秀な人材を確保するにはWEBマーケティングを行っていく事は重要でしょう。
労働者には限りがあるのも事実です。
その限られた労働者の中で、必要な人材を確保していくためには、同業他社と比較して高い給料を出すだけではなく、自社のことを多くの労働者に知ってもらう必要があります。
また、労働者としては派遣労働だけではなく、正社員としての雇用を見込んでいることもあります。
このような場合、ライバルとなるのは同様の人材派遣会社だけではなく、転職支援サービスを行っている会社なども入ってきます。
人材派遣会社を設立するメリットとは?
人材派遣会社を設立するメリットの一つに、在庫を抱えるリスクがないことがあります。
登録型派遣の場合は、クライアントから必要な人材を提示された上で、人材派遣会社は登録されている人の中から必要な人材を確保することになります。
また、登録している人材に対しては、働いていない時間はお金を支払う必要がありません。
このような仕組みのため、登録型派遣の人材派遣会社は在庫を抱えるリスクがないと言われます。
ただし、人材派遣会社が採用して派遣した人物がクライアント先で問題起こした場合は、賠償リスクを抱えることもあるでしょう。
そのほかにも、登録型派遣の場合は一定数採用後に現場に現れない労働者がいます。
そのため、人材派遣会社はそのような人材がいることを見込んで、多めに人材を確保しておく必要があります。
一方で、人材派遣では労働者の時間を確保した時点で、報酬の支払い義務があるので、もしもの場合に備えて待機させた人材に対しても報酬を支払うことが必要です。
人材派遣会社を設立する際の注意点
人材派遣会社を設立する際の注意点は、以下の3つです。
- 今後の需要が読みにくい
- 業務効率化で人材の偏りが生じる
- 人材派遣会社の乱立
今後の需要が読みにくい
人材派遣業界は、今後の需要が読みにくいと言われています。
特に、コロナ禍で人材の主な派遣先であったコンサートやイベントなどがなくなってしまったことで、人材派遣の需要自体も大きく減少してしまったという事実があります。
今後、コロナが続いていくことでこれらの状況が拡大していく可能性もあるでしょう。
その他にも、人材派遣に関する法律が改正されて、労働者に対して支払う賃金が多くなると、その分利益が圧迫されるので、人材派遣業としての維持が難しくなることも考えられます。
このように、今後の需要が読みにくいのも人材派遣会社を設立するデメリットの一つです。
業務効率化で人材の偏りが生じる
近年では、ITによる業務効率化により人材が必要なくなってきているという現状があります。
その点で、今後人材派遣会社及び人材派遣労働者の需要が減少していくことも考えられます。
誘導などの簡単な労働も、ロボットなどに置き換えられる可能性もあるでしょう。
人材派遣会社の乱立
人材派遣会社が乱立していることで、人材派遣会社同士の労働者の奪い合いが起こっているという現状があります。
特に、人材派遣業者は利益率が高いことと経営リスクが低いことから、人材派遣を行っていない大手であっても、人材派遣会社を設立することがあります。
例えば、家庭教師のトライは人材派遣業を行っており、その他にも大手企業がグループ会社で人材派遣業社を設立していることが多いです。
まとめ
人材派遣会社を設立する際には、設立要件が決まっているなど参入の障壁が高いのも事実です。
しかし、必要な人材を確保できれば設立要件を満たすことは可能で、経営者が自ら設立要件を満たしている必要はありません。
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相談は何度でも無料なので、お気軽にご相談ください。
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