会社設立を考えている場合、少しでも縁起を担ぎたいと思われる方もいるでしょう。
縁起を担ぐ方法はいろいろありますが、一番身近で検討しやすいのは六曜(大安・赤口・友引・仏滅・先勝・先負)をもとに会社設立日を決めることでしょう。結婚式などと同じですね。
でも、よく考えると六曜(大安・赤口・友引・仏滅・先勝・先負)についてあまり知らないという方もいらっしゃるはずです。
今回は、会社設立について六曜(大安・赤口・友引・仏滅・先勝・先負)をもとにいろいろ考えていきましょう。せっかく会社設立というハレの日ですので、六曜(大安・赤口・友引・仏滅・先勝・先負)にこだわっても面白いはずです。
会社設立日はいつになるの?
会社設立日は、会社の拠点(本店住所地)を管轄する法務局に行き、設立登記申請をした日で受取印を押された日になります。
会社設立登記を出す各法務局は、土日祝日が休みなので、それらの日は除外されます。会社設立登記は郵送やオンラインで行うこともできます。
しかし、郵送の場合も法務局に届き受理処理がされた日になるため、営業日、つまり届いた日、ないし翌営業日の平日となります。
オンライン申請の場合も、オンラインシステムの稼働日が平日(平日午前8時30分から午後9時)なので、土日にすることはできません。
「会社登記申請を法務局にし、受理された平日」 が会社設立日となります。
会社設立日はいつでもいいの?
会社設立日は、上で書いたように「会社設立の登記申請を法務局にして受理された日」になります。
それでは平日ならばいつでも良いのでしょうか?
会社設立日にできない日
最初に書いたように、土日祝日は法務局の営業をしていないので、会社設立登記を受理されない=会社設立日にできない、となります。
しかし、会社設立日にできないのは土日祝日だけではありません。
平日でも「年末年始期間(12月29日~1月3日)」も休日となるため、会社設立登記が受理されません。
年末年始期間の休日については、以下の規定があるため法務局の業務ができないのです。
【行政機関の休日に関する法律 第一条】
次の各号に掲げる日は、行政機関の休日とし、行政機関の執務は、原則として行わないものとする。
一 日曜日及び土曜日 二 国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日 三 十二月二十九日から翌年の一月三日までの日(前号に掲げる日を除く。) 法務局が法律に反することはできないわけで、年末年始の休日も会社設立日にはできません。
したがって、「1月1日」や「12月31日」など、記憶に残り目立つ会社設立日を設定することはできません。
会社設立日におすすめの日
土日祝日と年末年始(12月29日~1月3日)を会社設立日にできないことはご理解いただけてはずです。
それでは、一生に一度の会社設立日をどのように決めたらよいのでしょうか?
もちろん、少しでも早く開業して事業を開始したいならば、思い立って書類が準備出来次第、会社設立登記をしてその日を会社設立日にしても良いのですが、せっかくですので縁起を担ぎたいと思われるかもしれません。
個人的なメモリアルデー
いちばん多いのは個人的に「会社設立をこの日にしたい」という日です。誕生日、開業にあたっての資格を取得した日、結婚記念日、恩師の誕生日・・・、これは他の人にはわかりませんが、創業者としてモチベーションアップにつながる大切な日です。
この日に開業できたから頑張れた、会社設立はこの日にしたかった、そういう個人的なメモリアルデーを会社設立日にします。
六曜(大安、赤口、友引、仏滅、先勝、先負)で縁起担ぎ
六曜について詳しくは後述します。
六曜とは、結婚式やお葬式などでよく言及される「大安、赤口、友引、仏滅、先勝、先負」のあれです。
六曜は「歴注」の一つで、暦に記載される日時や方位などをもとに吉凶や運勢、運命などを占います。
当然、会社設立後の運勢もこれによって占うことができるため、ゲン担ぎ、縁起担ぎとして用いられます。
会社設立の日にち決定に六曜を用いる人は結構います。
七箇の善日
あまり知られていませんが、「七日の善日」という暦も、六曜と同じように会社設立に使われることがあります。
「大明日、鬼宿日、天恩日、神吉日、母倉日、月徳日、天赦日」の7つの吉日に会社設立をすると縁起が良いと言われています。
特に天赦日は、神様が天に昇り全ての罪を赦す日とされていて、会社設立をはじめあらゆることに縁起がいいとされています天赦日は年に5日程度しかなく、なかなかのレア度になります。
十二支の縁起の良い日
「子、丑、寅、卯、辰、巳、午、未、申、酉、戌、亥」の干支です。
これはみなさん知らない人はいないですよね。
暦は各干支に対応していて、それぞれに吉凶や運勢が対応しています。 会社設立日を自分の干支にするのもいいですし、狙いって運勢が良い干支の日に会社設立しても良いでしょう。
ちなみに、会社設立に適した日は「寅」の日で、「虎は千里往って千里還る」(出ていったもの(お金)がすぐ帰る)(リスクなく安全にリターンがある)ということから、事業を始める日、会社設立日にはおすすめと言われています。
選日(せんじつ)で決める
選日(せんじつ)も六曜や七箇の善日と同じ、歴注であり、八専、十方暮、不成就日、天一天上、三隣亡、三伏、一粒万倍日、犯土、臘日などが代表例として挙げられます。
特に会社設立に適した日は「一粒万倍日」(いちりゅうまんばいび)です。一粒万倍日は何事を始めるにも良い日とされ、特に仕事始め、開店、種まき、お金を出すことに吉であるとされています。
宝くじを買うのに良い日でも知られています。
ゾロ目や語呂合わせで決める
会社の電話番号などと同じように、ゾロ目(2月22日、7月7日)や、会社設立の内容に沿った語呂合わせをしても良いでしょう。
結婚相談所を開業するなら「11月22日(いい夫婦の日)」、お菓子屋さんを開業するなら「4月15日」(お菓子の日)など、会社設立する業界の記念日でもいいでしょう。
あとは、個人の名前などで、佐藤さんなら「3月10日」、正一(まさかず)さんなら「5月1日」などにしても面白いです。ただ、これは個人的な語呂合わせなので、外部へのアピール材料にはならないかもしれません。
会社設立できない日(土日祝日&年末年始)以外であれば、どの日でもOKなので、遊び心を持って選んでも、縁起担ぎをしても、あるいは個人的なメモリアルデーにしても、事業に対するモチベーションアップになればそれが正しい会社設立日になります。
会社設立日と六曜について
縁起担ぎで最も馴染みがあるのが六曜(ろくよう:大安、赤口、友引、仏滅、先勝、先負)を用いた会社設立日の決定について考察します。
六曜は結婚式やお葬式などでも使われ、文化、慣習になっています。
会社設立の際にも、六曜(大安、赤口、友引、仏滅、先勝、先負)をもとに行う人が多いので、最後に、六曜(大安、赤口、友引、仏滅、先勝、先負)に触れておきましょう。
六曜はカレンダー(特に和風の)を見ると印字されています。四柱推命など占い、易学の知識は特にいらないので安心してください(もちろん知っているとより深く、会社設立日について考察できます)。
六曜とは:①大安
大安(たいあん)は、いうまでもなく縁起がいい日として知られています。
「大いに安し」から来ていて、何事をするにも大安は好まれます。
ただ「安息日」の「安」でもありゆっくりすべきで、会社設立日にしなくてもいいのでは?という解釈もできます。 大安は「してはならないことがない日」=「オールマイティな日」という見方もあるため、何をするにも70点~80点とも言われています。
少なくとも大安を選んでおけば縁起担ぎ的には問題なさそうです。
大安の日、結婚式場は費用が高く、予約が取れない日と知られていますが、法務局の窓口はそこまで混むこともありませんし、登記費用も一律です。 同じように大安に会社設立したい人が少し多いくらいでしょう。
六曜とは:➁赤口
赤口は「しゃっこう」と読みます。
一番悪い日は仏滅ではなく、この赤口なのです。赤口は「赤舌神」に食べられてしまう日であり、すごく縁起が良くありません。
仏滅は仏様だけが滅ぶ日ですが、赤口は全部滅ぶ日です。
唯一、この魔の呪いから逃れられるのが、午前11時から午後1時までの「午の刻(うまのこく)」と呼ばれる時間帯です。この時間帯、法務局は空いているので、その時間に設立登記を提出すれば、厄はつかなそうです。
ただ、ご利益も当然ありません。 六曜を気にする人は、赤口は避けた方がいいでしょうね。
六曜とは:③友引
「ともびき」と読みます。
引き分けになる日、友人を引きこむ日という解釈もあります。
結婚式は友人も結婚に引き込むのでポジティブですが、お葬式は参列者を葬式に引き込むのでアウトです。 引き分け、プラスマイナスゼロなので、会社設立については特に問題ありません。
友人と一緒に会社設立する場合、運命共同体としてあえて友引の日に行うのもありかもしれません。
六曜とは:④仏滅
「ぶつめつ」は非常によく知られている六曜です。
仏様が滅んだ日であり、縁起が悪いという評価が一般的で、結婚式もこの日は避けられます。
しかし、仏様が滅んだあと、新しい仏様が降臨し、物事は再生します。六道輪廻の仏教間でいえば、ハルマゲドンはないので、物事は仏滅後にリスタートされます。 つまり、新しいことが始まる日であり、会社設立するにはむしろ好都合という解釈もできます。
会社設立に限定すれば、仏滅の日に登記してもデメリットはなく、むしろ新しいことをはじめるにはありとも言えます。
六曜とは:⑤先勝
先勝は「せんしょう」で「先んずれば即ち勝つ」から来ています。
早めの行動が吉であり、この日は午前中に何かするとよいのです。
会社設立についても、午前中に法務局に行き登記申請をすれば、六曜的にはOKです。
午前中=12時までなので、朝一で行かなくても大丈夫です。
もちろん、縁起を担いで、法務局の営業開始に合わせて一番に行っても問題ありません。
六曜とは:⑥先負
先負は「せんぷ、せんぶ」と読みます。先負とは「先んずれば即ち負ける」から来ていて、この日に焦って物事を進めると失敗しやすい、急いては事を仕損じる日です。
午前中にアウト、午後はOKです。
ただし、先勝と違うのは
午前 | 午後 | |
先勝 | 〇 | × |
先負 | × | 〇 |
ということです。
先負は午前中についてBADですが、午後もGOODということではなく「NOT BAD」、「負けではない」ということです。
つまり、午後に会社設立してもメリット、ご利益はありません。 縁起を担ぎたい人は、先負の日は避けた方が良いかもしれません。
【まとめ】会社設立日の決め方
縁起を担ぐのは大切ですが、それだけにこだわってもうまくいきません。
縁起担ぎはあくまでモチベーションの問題であり、適時適切なタイミングで会社設立することが事業成功のカギになります。
ご自身の記念日、語呂合わせ、縁起担ぎ、どれでも問題ないですが、それらにこだわるあまり、会社設立が遅れてしまうのはNGです。
一番わかりやすい例として六曜の暦を示しました。
六曜は結婚式やお葬式など身近な文化として根付いてますが、会社設立際にも応用できそうです。しかし、あまり六曜にこだわるのはおすすめできません。
六曜は気持ちの問題ですので、ご自身の会社設立→事業成功のロードマップ、グランドデザインをまず描くことに注力してください。
六曜は会社設立のアクセント、スパイス的な要素とお考えください。
「経営サポートプラスアルファ」には会社設立について、六曜など縁起を担ぐことについても詳しい専門家がいます。
土日祝日、夜間もLINEやZoomで対応しますので忙しい方もご安心ください。
ぜひ会社設立の縁起担ぎ、六曜などについて「経営サポートプラスアルファ」までご相談ください。