【税理士が解説】合同会社設立で後悔しないためには?デメリットも税理士がしっかり解説

合同会社は2006年に会社法の改正によって誕生した比較的新しい法人形態です。低コストで設立でき、運営の柔軟性が高いことから、多くの個人事業主や小規模なビジネスオーナーに選ばれています。しかし、「合同会社にして後悔した」という声も一部で聞かれます。合同会社のメリット・デメリットを理解し、後悔しないために重要なポイントを押さえることが必要です。

本記事では、合同会社設立のメリット・デメリットについて詳しく説明し、どのような事業に合同会社が適しているのかを解説します。また、合同会社設立後に後悔しないための注意点も併せて紹介します。

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合同会社設立後に後悔しないためのポイント

1. 事業の規模や目的に合った会社形態を選ぶ

合同会社は、小規模なビジネスや家族経営など、少人数で運営する場合に特に適しています。しかし、将来的に上場を目指したり、大規模な資金調達が必要な場合は、最初から株式会社を選んだ方が良いかもしれません。自分のビジネスの規模や目的に合った会社形態を選ぶことが、後悔しないための重要なポイントです。

2. 社員間のコミュニケーションを大切にする

合同会社は、社員全員の同意によって意思決定を行うため、社員間のコミュニケーションが非常に重要です。経営方針や利益分配のルールを事前にしっかり話し合っておくことで、後々のトラブルを回避できます。

3. 代表社員の肩書きを工夫する

合同会社では代表者の肩書きが「代表社員」となりますが、名刺などで工夫することで対外的なイメージを向上させることが可能です。例えば、「CEO(最高経営責任者)」や「President」といった肩書きを併用することで、ビジネスシーンでの印象を改善することができます。

4. 将来的な展望を考慮する

合同会社は設立費用が安く、運営も簡単ですが、将来的に大規模な事業展開を考えている場合は、株式会社に移行する必要が出てくるかもしれません。事業の成長を見越して、将来の展望に応じた会社形態を選ぶことが重要です。

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合同会社設立のメリット

1. 設立費用が安い

合同会社の設立費用は、株式会社と比較して非常に安価です。例えば、株式会社の設立には約20万円前後の費用がかかりますが、合同会社では約6万円から設立可能です。これは、合同会社が定款の認証手続きを必要としないため、手間もコストも大幅に削減できるからです。

2. 柔軟で迅速な意思決定が可能

合同会社の大きな特徴の一つが、意思決定のスピードです。合同会社では、取締役会や株主総会といった複雑な手続きを経る必要がなく、社員(出資者)の同意があれば迅速に意思決定ができます。少人数で運営するビジネスや、家族経営などの場面では特にメリットがあります。

3. 利益分配の自由度が高い

株式会社では、利益分配は株式の持ち分に応じて行われますが、合同会社では出資比率に関係なく、社員間で自由に利益を分配することが可能です。このため、出資額が少なくても業績に応じて高い報酬を得ることができます。

4. 決算公告の義務がない

株式会社の場合、毎年の決算公告が義務付けられていますが、合同会社にはその義務がありません。決算公告には手間と費用がかかるため、これを省略できることは小規模企業にとって大きなメリットです。

5. 社員全員が経営に携わる

合同会社では、出資者全員が経営に参加できるという仕組みがあります。これにより、社員全員が一体となって会社の経営方針を決めることができ、意思決定のスピードが速くなります。

合同会社設立のデメリット

1. 社会的信用度が低い

合同会社は株式会社に比べて社会的信用度が低いとされることが多いです。これは、合同会社がまだ新しい会社形態であり、多くの取引先や顧客にとって馴染みが薄いためです。特に、銀行からの融資や大手企業との取引を希望する場合、株式会社の方が信頼を得やすいという声があります。

2. 上場ができない

合同会社は株式会社と違い、株式を発行して第三者から資金を調達することができません。また、合同会社は株式市場に上場することができないため、事業を大規模に展開する際には不利となる場合があります。

3. 代表者の肩書きが「代表社員」

合同会社の代表者の肩書きは「代表社員」となります。株式会社の「代表取締役」という肩書きに比べて、名刺交換やビジネスシーンにおいて印象が弱いと感じるケースもあります。特に、対外的な信用度を重視する場面ではデメリットとなる可能性があります。

4. 社員間の意見の対立が経営の停滞につながる

合同会社では、基本的に社員全員の同意がないと重要な決定ができません。そのため、社員間で意見が対立した場合、経営が停滞するリスクがあります。特に、社員同士の信頼関係が不十分な場合や、経営方針に大きな違いがある場合には、合同会社のデメリットが顕著に表れる可能性があります。

5. 成長を見越した資金調達が難しい

合同会社は株式の発行ができないため、大規模な資金調達を行うことが困難です。将来的に事業を拡大したい場合や、外部の投資家からの資金提供を受けたい場合には、合同会社は不向きです。成長志向のビジネスオーナーには、株式会社が適した選択肢と言えるでしょう。

合同会社の仕組みが難しすぎて後悔する?

合同会社は新しい会社形態なので、株式会社やそれまであった有限会社よりも手続等が難しいというイメージが先行しています。しかし、それは間違っています。
わざわざ難しい制度を新しく設ける必要はそもそもないわけで、

  • 合同会社は定款の認証が不要
  • 株主総会などの社内の決定が不要
  • 合同会社は社員の同意で議題が解決
  • 合同会社は決算の公示義務なし
  • 合同会社は役員の任期がない(延長には株主総会の議決や登記が必要)
  • 合同会社の設立登記時の登録免許税が安い

など株式会社と比較して、合同会社は会社運営に機動性が出ています。
もちろん、デメリットもありますが、やばいと思われるようなものは少なく、上場希望や株で資金調達して事業の全国展開、多数の取締役を選任したいなど、将来的にすごく大きな会社を目指したいということでなければ、合同会社も有力な選択肢になります。
やばいということはまったくありません。

合同会社の仕組みが難しすぎて後悔するということはなく、自社の事業計画や事業展開に合わせて株式会社と選べるように選択肢が広がったと解釈してください。

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合同会社は、設立費用が安く、意思決定のスピードが速いというメリットがありますが、社会的信用度や資金調達の面でデメリットも存在します。事業の規模や目的に応じて、合同会社か株式会社を選ぶことが、後悔しないための鍵となります。

事業を立ち上げる際には、専門家に相談し、自分のビジネスに最適な会社形態を選ぶことをお勧めします。

ぜひ、経営サポートプラスアルファにご相談ください。

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