獣医として開業するためにはさまざまな準備が必要です。
手続きを進めるだけではなく、資金調達や従業員の募集などもしなければいけません。
本記事では獣医が開業するために必要な届け出や流れ、費用などについて詳しく解説します。
獣医を開業するのに必要なこと
獣医を開業するために必要になることを紹介します。
獣医が動物病院を設立して独立開業できる
獣医は自身で動物病院を設立することで独立開業できます。
雇われ医師のままではさまざまなデメリットがあり、不満を覚えるケースがあるのです。
そこで、独立開業を目指す獣医はたくさんいます。
獣医が開業すれば、自身の裁量で病院経営ができ、年収が上がる可能性があるなど、多くのメリットがあるのです。
獣医師の免許があれば開業できる
獣医師の免許さえ持っていれば、動物病院の開業は可能です。
獣医師免許以外に特別な免許は必要ありません。
きちんと届け出をすれば、獣医師なら誰でも開業できます。
土地や建物を取得する必要がある
獣医が開業するためには動物病院の施設を用意しなければいけません。
土地や建物を取得する必要があり、高額な費用がかかります。
テナントを利用するケースや自分で土地を用意して建物を建てるケースまでさまざまなパターンがあるのです。
従業員や設備などを整える必要がある
動物病院を営業していく上で必要な従業員を揃えます。
人件費の負担は大きいため、開業当初は最低限の人数のみを雇うと良いでしょう。
採用費用だけではなく、継続的に給与や社会保険料を負担することになります。
さらに、X線装置など診療する上で必要な設備などの導入費用がかかります。
リース品やレンタルなどで設備を取得すれば費用を抑えられるでしょう。
家畜保健衛生所への届出が必要
動物病院の開業のためには家畜保健衛生所に届け出をしなければいけません。
書類を作成して管轄する家畜保健衛生所に提出します。
書類に不備や誤りがあると受理されない可能性があるため注意しましょう。
獣医が開業するのに必要な届出
獣医がこれから開業するために必要な届出を紹介します。
「診療施設の開設の届出」を提出する必要がある
動物病院を開業する際には、施設を開設してから10日以内に「診療施設の開設の届出」を提出しなければいけません。
また、届出の内容に変更があった場合も、「診療施設の開設の届出」を10日以内に提出します。
個人事業主や法人の届出が必要
獣医を開業するためには個人事業主か法人のいずれかの届出が必要です。
個人事業主の開業届は管轄する税務署に提出します。
法人を設立するのは手続きが複雑であり、多くの書類を用意して管轄する法務局に登記申請しなければいけません。
X線装置を使いたいならば「エックス線装置設置届出書」を提出する
動物病院でX線装置を扱うならば、「エックス線装置設置届出書」を提出します。
「診療施設の開設の届出」と同時に提出するのが一般的です。
また、X線装置以外にも診療用放射線照射装置や診療用放射線照射器具などを扱う場合には届出をします。
X線など放射線を扱う装置を導入する場合は、単に届出をするだけではなく、さまざまな注意事項を守らなければいけません。
注意事項の提示を行い、線量を記録し、放射線診療従事者には教育訓練を施すことが求められます。
X線装置の定期検査を行い、検査結果は5年間保存しなければいけません。
従業員を雇うならば労働保険関係の届出が必要
動物病院で従業員を雇う場合には労働保険関係の届出が必要になります。
年金や健康保険などの手続きに加えて労働保険や労災保険などの手続きも必要です。
それぞれの書類を期限までに提出します。労働関係保険の届出は義務のため、きちんと申請しましょう。
労働保険関係の届出を怠った場合には労働基準法などの違反による罰則があります。
獣医が開業するのにかかる費用
獣医が開業するためにどのくらいの費用がかかるのか紹介します。
開業資金はトータルで3,000万円程度かかる
獣医が開業するとなるとトータルで3,000万円程度の資金が必要になります。
開業する準備のためにかかる費用に加えて、6ヶ月分程度の運転資金も用意しておくべきだからです。
不測の事態に備えて多くの資金を用意しておけば、さまざまなリスクを避けられます。
金融機関からの借入で資金を用意するケースが多い
獣医が開業するための資金を準備する方法として、自己資金を貯めるだけではなく金融機関からの借入に頼るケースが多いです。
自己資金で3,000万円もの資金を用意するのは大変なため、借入で補います。
金融機関から融資を得られれば、開業資金をスムーズに準備できるでしょう。
創業融資を利用すれば開業資金を借りられる
開業資金のため方として創業融資の利用はおすすめです。
新しくビジネスを始めるための資金を融資する創業融資を利用すれば、開業時に多くの資金を得られます。
日本政策金融公庫による制度は特に有名です。
ただし、多くの書類を提出し、面談を受けた上で審査が行われます。
きちんと対策しないと審査に通らない可能性が高いため注意しましょう。
経営サポートプラスアルファであれば、創業融資の説明から準備、対策までサポートいたします。
創業融資のことは経営サポートプラスアルファにお任せください。
ある程度の自己資金を用意することも必要
融資を受ける場合でもある程度の自己資金を準備することは大切です。
融資を受ける際には自己資金の金額が重視されます。
多くの自己資金がある方は返済能力が高いと判断されるからです。
融資の審査に備えて自己資金を貯金などで貯めておきましょう。
獣医が開業するまでの流れ
獣医がこれから開業するまでの流れを紹介します。
操業計画を立てる
まずは動物病院を経営していく上での操業計画を立てましょう。
きちんと操業計画を立てておかないとリスクに備えることができません。
どのくらいの資金を集めて、どのような収支で経営していくのか計画しましょう。
その他にも経営コンセプトや集客方法など細かな点も決めておきます。
資金調達をする
動物病院を開設して経営していくための資金調達をしましょう。
自己資金を貯める方法だけではなく、融資の活用もおすすめします。
開業後のことも含めて資金計画を立てておき、しっかりと資金を集めましょう。
不動産を取得する
動物病院の施設を準備するために不動産を取得しましょう。
テナントを利用するケースから土地を購入して一から建物を建てるケースまであります。
不動産を取得する際には集客を考慮して立地の選定からこだわりましょう。
内装や設備を整える
動物病院を運営していくために必要な内装や設備を整えましょう。
内装を整える際には動線を意識して従業員と利用者の両方が利用しやすい環境を目指します。
また、診療で利用する設備を整えることも大切です。
設備導入に多くの費用がかかるため、レンタルやリースなどの活用で費用を抑える工夫も必要になります。
広告宣伝や従業員の募集を行う
集客のために広告宣伝に力を入れましょう。
ホームページの開設やSNSの活用などさまざまな方法を活用して広告宣伝してください。
さらに、動物病院を運営していく上で必要な従業員の募集を行います。
従業員を雇えば人件費がかかり経営を圧迫する恐れがあるため、雇う人数には注意が必要です。
各種届出をする
獣医を開業するための各種届出を済ませましょう。
動物病院を開設するためには「診療施設の開設の届出」の提出が必要です。
他にも、個人事業主・法人の設立・開業のための届出や社会保険の届出なども行いましょう。
＜あわせて読みたい＞
獣医が開業する際の注意点
獣医として開業する際に注意しておきたい点を解説します。
施設のレイアウトにこだわる
動物病院の開業では施設のレイアウトにこだわりましょう。
レイアウトによって動線が大きく変わるからです。
使いやすさや利用者のプライバシーなどさまざまな点を考慮しましょう。
施設内の空間を有効活用するためにもレイアウトは重要です。
専門家を交えた上でレイアウトを決めましょう。
集客に力を入れる
動物病院の開業では集客が大切です。
せっかく動物病院を解説して営業を始めても、集客が上手くいかなければ赤字になります。
集客方法としてはホームページやSNSなどWebを活用した方法が特に重要です。
それ以外にもビラ配りやポスティングなどを地道に行うのも効果があります。
相談会などイベントを開催して地域の人達にアピールするという方法もおすすめです。
従業員教育を意識する
診療や接客の質を高めて利用者に満足してもらうためには従業員教育が大切です。
マニュアルを作成して、計画を立てて、質の高い教育を実施しましょう。
教育ノウハウがない場合は、外部のサービスを利用して教育を外注することもできます。
外部のセミナーや研修を受講させるのも効果的です。
専門家のサポートを受けよう
獣医の開業には準備しておくべき点がたくさんあります。
きちんと準備ができないと経営に失敗するリスクがあるため注意しましょう。
不安ならば、専門家に相談することをおすすめします。
専門家の助言を受けて、手続きのサポートも受けることで、トラブルなく開業を進められるでしょう。
獣医の開業や経営に関する相談は経営サポートプラスアルファにお任せください。
会社設立から資金調達、節税対策まで幅広いお悩みを解決いたします。
ぜひお気軽に経営サポートプラスアルファまでご相談ください。
獣医の開業のお悩みは経営サポートプラスアルファまで！
獣医が開業したいならば、動物病院を設立し、各種届出を行い、広告宣伝や従業員の募集なども必要です。
本記事を参考にして獣医開業の準備を進めましょう。
また、専門家に相談しておくことで、いろいろなリスクを回避しながら開業できます。
獣医の開業で専門家のサポートを受けたいならば経営サポートプラスアルファにご相談ください。
事業計画の作成から手続きのサポートまで幅広く対応いたします。
獣医の開業のことは経営サポートプラスアルファにお任せください。