一人親方の独立開業を応援!職人技を活かし大きく稼ごう!個人事業主、法人化の違いも解説

「一人親方」という仕事スタイルがあります。

主に建設業などで、会社に雇用されず一人(あるいは自分と家族)で仕事を請け負うスタイルですが、他の業種と同じように個人事業主としてやっていくのか、法人化すべきなのか、生き方だけでなく税金面などでも大切なことになります。

今回は一人親方の法人化の可否やメリット、デメリットについてさまざまな観点から検証してみました。

一人親方は能力さえあれば、どこの建築現場でも重宝される存在です。

そのスキルを一番効果的に生かせる働き方は何なのか考えてみましょう。

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「一人親方」の定義をもう一度確認します

まず一人親方の定義について確認します。

一人親方の定義

「一人親方」とは主に建設業などで、雇用契約ではなく、業務請負契約で、自分1人ないし、家族で働く事業主を指す言葉です。

建設業の現場で働く一人親方が有名ですが、建設業に限らず、林業、解体工、個人タクシー等も一人親方に該当します。

厚生労働省が定める「一人親方等」は、建設業、林業の他に、職業ドライバー、漁業従事者、医薬品の配置販売業、廃棄物処理業、船員などを含みます(*)。

要は肉体労働、ガテン系のフリーランスとイメージするとわかりやすいです。

建設業の中には、大工工事業、左官工事業に加えて、電気通信工事業、浚渫(しゅんせつ)工事業なども含みます。

ガテン系で徒弟制の世界は独特で、見習い→職人→一人親方→親方という形でステップを踏んでいきます。

見習いの世界でスタートし、技術を磨いて職人になり、その後独立して一人親方になり、最後は親方として見習いや職人を抱えつつ後進の指導を行うというイメージです。

徒弟制度があり、技術を磨いて独立する仕事は、ガテン系以外にも美容師や料理人などがありますが、彼らが独立して一人で仕事を始めても、一人親方とは言いません。

建設業を中心にした世界の一人でやっている事業主を「一人親方」と呼ぶことに注意してください。

「一人親方等」というくくりも

実は「一人親方」以外に「一人親方等」というくくりも存在します。

労災保険の特別加入制度の「一人親方等」は、「労働者を使用しないで、特定の事業(上記*)を行うことを常態とする一人親方その他の自営業者およびその事業に従事する人」を指します。

また、労働安全衛生分野における「一人親方等」は、上記労災保険の特別加入制度における一人親方等(*)に加えて、中小事業主・役員・家族従事者も含みます。

ただし、基本的に一人親方は一人で建設業などを請け負い、仕事を行う職人さんとイメージしてください。

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「一人親方」で働くメリット、デメリット

独特な世界なので、ある意味強制的に「一人親方」にさせられる部分も(親方によっては)あるかもしれませんが、一人親方として働くメリットとデメリットを表にまとめてみました。

一人親方で働くメリット一人親方で働くデメリット
雇用契約で働くよりも収入が多いケガをした時の労災がない
休日等を自分のペースで入れられる仕事がなくなるリスク
キツイ人間関係からある程度解放され働けるゼネコンなどの請負が多く直接仕事を受けられない傾向
 社会的信用がない
受ける仕事を選べる確定申告等すべて自分で行う

一人親方はかなり稼げます。

もともと、大工などガテン系の仕事はキツイことの見返りとして、稼げるのですが、一人親方の場合、雇用ではなく直接仕事を請け負うので、利益が高くなります。

会社に中間搾取されず、すべて自分の利益になるからです。

身体が資本であり、工具などを自分でそろえ、メンテナンスする必要はありますが、大規模な仕入れなどは不要です。身体さえ丈夫ならば、利益率が高い儲かる仕事になっています。

一方、ケガと隣り合わせなのも一人親方の宿命です。

見習いや職人の時は、おそらく雇用されている従業員なので、ケガをした時には労災認定され、療養期間の医療費や賃金のかなりの部分は保証されますが、一人親方は雇用契約した社員ではなく、あくまで業務請負した事業主ですので、労災も傷病手当金も下りません。

すべて「自己責任」であり、ケガをしてもそのための保証は原則的にないのです。

そのため、ケガをしやすい一人親方については、雇用契約のある労働者ではないものの、労災保険への特別加入制度が設けられています。労働者の場合、会社の方で加入する労災保険を、一人親方は自分で保険料を支払い加入し、不測の事態に備えることができます。

さらに、一時的なケガで済めばいいのですが、もし後遺症や障害が残るレベルのケガをしてしまうと、もう一人親方として働くこともできず、労災保険等へ加入していないとどうしようもなくなってしまいます。

誰も守ってくれず、一生残るケガに苦しむことになります。

美容師や料理人も刃物を使うのでケガのリスクはありますが、一人親方の仕事と比べると一生残るようなケガはまれであり、徒弟制の職人仕事の中でも、一人親方はデメリットというかケガをした時のリスクが大きすぎます。

やはり、保険に入りリスクヘッジしないと、人生詰んでしまうリスクが高いです。

あとは、人間関係や仕事を自分の好きなようにできるメリットと、天候などによって仕事が左右されるデメリットも抑えておきましょう。

梅雨の時期は、建設業の仕事が減ります。

もちろん、大雪の冬も同様です。

天候次第で、収入の増減が激しく、しかも雇用ではないので、給料の保証がありません。

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個人事業主と法人化の違い

一人親方の多くは、個人事業主として仕事をしていますが、法人化することも可能です。

法人化し、1人会社を立ち上げて、そこで今まで通り仕事を請け負うこともできます。

個人事業主として働く場合と、法人化した場合の比較を表にしてみました。

 

法人化(会社形態)

個人事業主

開業方法

商号(社名)や事業目的、資本金、役員等を決める

開業届を税務署に提出する

定款を作成する

定款認証(合同会社は不要)

社印を作成する

資本金を振り込む

法務局へ行き会社設立登記の申請をする

設立登記後社会保険や年金の手続きをする

 

個人事業主と法人化した場合の組織形態の違い

事業の主体

法人

個人

資本金

1円以上

不要

出資者

1名以上

本人

責任

有限責任

無限責任

決算日

自由に決められる

12月31日固定

確定申告

事業年度末から2か月以内

翌年3月15日前後

代表者の所得

給与所得

事業所得

設立費用

最低60,000円

無料

印鑑作成

必要

個人の印鑑でOK

設立期間

数日~最短即日も場合によっては可能

登記完了までに2週間

即時即日

社会保険

強制加入

従業員4名位以下は任意加入

社会的信用

株式会社には劣るもののある

あまりない

借入

比較的容易

結構大変

経費として認められる範囲

比較的広い

狭い

 

個人事業主と法人化した場合の税金面の違い

所得税

代表個人の役員報酬を「給与所得」として算出し、その5%~45%

事業の売上から「事業所得」を算出してその5%~45%

個人住民税

代表個人の役員報酬を「給与所得」として算出し、その約10%

事業の売上から「事業所得」を算出してその約10%

消費税

課税売上1000万円以上の場合支払う

課税売上1000万円以上の場合支払う

法人税

かかる(15%~23.2%)

なし

法人住民税

かかる

なし

法人事業税

かかる

なし

個人事業税

なし

かかる

法人化すると諸手続きに時間やお金がかかります。

一人親方として現場仕事をしながらこれらを行うのはなかなか大変そうです。

法人化することで明確なメリットがなければ、そのまま個人事業主として一人親方として働き、日々の稼ぎを得た方がいいと思われますが、実際のところはどうなのでしょうか?

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「一人親方」を法人化することのメリット、デメリットは?

そこで、一人親方を法人化することのメリット、デメリットについて考えていきましょう。

「1人会社」の設立も可能であるので、一人親方であっても、その人が「代表取締役」になれば法人化はできます。

それでは一人親方が法人化するメリットとデメリットを比較してみましょう。

一人親方を法人化する(会社設立)

一人親方は個人事業主のまま

メリット

社会的信用がある

簡単に設立できる

経費の範囲が広い

定款などの作成義務がない

責任の範囲が有限

自由な働き方ができる

赤字繰り越しが10年である

廃業手続きもすぐにできる

売上が多くなれば個人事業主よりも税率が下がる

社会保険に加入できないため、国民健康保険と国民年金では老後が不安

最高税率が23.2%と所得税の約半分

 

デメリット

設立までの手間がかかる

社会的信用がない

設立後の帳票作成や税務申告が大変

最大税率45%と法人税よりはるかに高い

赤字でも法人住民税がかかる

無限責任で経営失敗のマイナスはすべて自分が負う

社会保険へ加入しなければならない

赤字繰り越しが3年までしかできない

会社の廃業手続きが煩雑

経費で落とせる範囲が狭い

新しく許認可が必要

 

法人化についてのメリット、デメリットは一人親方に限らず共通するものが多いのですが、建設業の一人親方の場合、個人事業主として行っているのとは別に、法人化した際に別途建設業許可が必要になります。

ある程度(年間売上1000万円)の売上がないならば、法人化せずに個人事業主としてやっていくのも1つの選択肢です。

ただ、一人親方から「親方」になり、弟子を抱えたい、多くの社員を雇っていきたいと考えている方は、それを見越して法人化してもいいでしょう。

一人親方が全員親方になるわけではなく、親方として弟子を抱える生き方、一人親方として自由に自分のスキルを売る働き方、どちらもありです。

どのような起業プランがよいのか、ご自身だけで判断せず、専門家の意見も聞きながらメリット、デメリットを見極めてください。

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一人親方の開業、法人化については専門知識豊富な「経営サポートプラスアルファ」に相談を!

一人親方の独立は、その独特な業種、業界のしきたりなどもあり、通常の独立開業とは異なる一面があります。

腕のいい一人親方は、多くの現場から引き合いがあり重宝され、仕事を選ぶことも稼ぐこともできます。

一方で、開業、特に法人化の場合細かい手続きや会計処理など時間もコストもかかります。

仕事場は一人で回せても、諸手続きについては専門家のアドバイスや場合によっては代行してもらうことも考えるべきです。

「経営サポートプラスアルファ」に相談していただければ、一人親方の方の開業について徹底的にサポートします。

法人化すべきなのか、個人事業主でよいのか、将来のビジョンなども合わせてお聞きし、適切なロードマップを提示いたします。

無理やり法人化を勧めることはありませんのでご安心ください。

建設業許可等許認可業の一人親方の場合、その手続き代行もさせていただきます(代行依頼は任意です)。

会計処理等煩雑な部分についても、「経営サポートプラスアルファ」の税理士にお任せください。

やる気のある一人親方の独立をぜひ支援させてください。

土日祝日、夜間も対応します。また、遠隔地の方はLINEやZoomなどのツールを使って相談することも可能です。

どんな些細なことでも丁寧にお答えいたしますので、ぜひ「経営サポートプラスアルファ」に相談してください。

よろしくお願いいたします。

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