法人成りで税務調査される?実態や必要な対処について解説します!

法人成りをして税務調査されるのか不安になる人がいるのではないでしょうか。

もし税務調査を受けることになったならば、しっかりと準備する必要があります。

そこで、法人成りで税務調査を受ける可能性や必要な対策について解説しましょう。

法人成りしても個人事業主の期間の税務調査は実施される

法人成りをした結果として個人事業主の期間の税務調査が実施されるケースがあります。

この点について説明しましょう。

法人成りした後も個人事業主時代の税務調査は行われる

個人事業主を廃業して法人成りするケースがあります。

この場合、法人成りした後であっても、個人事業主時代について税務調査を受ける可能性があるのです。

個人事業主時代の申告内容については法律で過去5年分まで税務調査が認められています。

また、不正の疑いがあれば過去7年分の税務調査が行われるケースもあるのです。

個人事業主の廃業直後は税務調査が実施される可能性が高い

個人事業主が廃業した直後に税務調査を受ける可能性は高いです。

廃業して数年経過すれば、個人事業主時代の調査を税務署は行えなくなります。

そのため、廃業した直後に税務調査を実施するケースがよくあるのです。

特に個人事業主を廃業して法人成りするケースでは、資産の譲渡や経費の振り分けなどの処理が必要でありミスが生じていることがよくあります。

その点を詳しく調査するために税務調査が実施されるのです。

個人事業主を廃業して3年過ぎれば税務調査の可能性は低くなる

個人事業主を廃業してから3年が経過したならば、基本的には個人事業主時代の税務調査を受ける可能性は低くなります。

税務調査はほとんどの場合、過去3年分の調査しかしないからです。

3年を過ぎれば、過去に大きな申告漏れや不正の疑いがない限りは、個人事業主時代の税務調査の心配はなくなるでしょう。

ただし、個人事業主時代の書類については保存期間は基本的に7年とされているため、きちんと保管しておくことが大切です。

税務署は個人事業主の廃業や法人成りを把握している

税務署は個人事業主の廃業や法人化について情報を把握しています。

そのため、法人成りすれば、個人事業主時代の税務調査から逃れられるということはありません。

すべての情報は税務署に知られていることを理解しましょう。

法人成りする際に個人事業主時代の帳簿書類を捨ててはいけない

法人成りするために個人事業主を廃業する際には、帳簿書類や請求書などを捨てないようにしましょう。

帳簿書類などは基本的に7年間保管しなければいけません。

書類を捨ててしまうと、税務調査を受けることになった場合に面倒なことになります。

また、保存する際には法人の書類と分けて整理しておくと良いでしょう。

法人成り後に税務調査を受けやすいケース

法人成りしてから税務調査を受けやすいケースについて紹介します。

個人事業主時代と比較して売上が急激に増加している

法人成りしてから個人事業主時代と比較して売上の急激な増加が起きている場合は税務調査を受ける可能性が高まります。

基本的に個人事業主の頃と法人では同じ分野で事業をしているはずです。

そのため、急激に売上が増加するのは疑われます。

個人事業主の頃に売上の計上漏れをしていたのではないか確認するために税務調査が実施されるかもしれません。

個人事業主時代に申告していない

そもそも個人事業主の時代に申告をしていない場合は、法人成りをした後で税務調査を受ける可能性があります。

たとえ法人成りしてからきちんと確定申告していたとしても、過去の無申告が見逃されるわけではありません。

税務署は法人の第1期目から帳簿書類や銀行口座の入出金履歴などを細かくチェックしています。

その結果、法人設立前から事業をしていたのではないかと怪しむケースがあるのです。

過去に無申告の期間があれば、税務署は徹底的に調査をして個人事業をしていた事実を突き止めます。

税務調査で無申告が発覚すれば大きな罰金を徴収されるため注意しましょう。

個人事業主時代の売上が法人成りを検討するような規模ではない

通常は個人事業主時代の売上が上がっていき、節税などのために法人成りを検討するものです。

しかし、個人事業主時代の売上が法人化を検討するほど高くない場合には、不正を疑われるでしょう。

税務署は法人成りについてのさまざまなデータを有しています。

そのため、通常は起きる可能性が低い状況が見つかれば、不正の疑いがないか調べるために税務調査を実施するのです。

個人時代の売上の規模が低い場合は過少申告を疑われるでしょう。

個人事業主時代の売上が1000万ギリギリの状態が続いた後で法人成りした

売上が1000万円以下であれば消費税の納付は免除されます。

そのため、売上が1000万に近い状態が続いている場合は、不正な手段で売上を減らしていると疑われるケースがあるのです。

この場合は過去に消費税の納税義務が発生していなかったか調べられます。

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法人成り直後の税務調査でよくチェックされる点

法人成りした直後に税務調査を受ける場合にどんな点をチェックされるのか説明します。

個人と法人で売上振り分けが適正に行われているか

法人成りする場合は、個人事業主時代から法人になる際に同じ取引先と仕事をするケースが多いです。

この場合はどのタイミングで売上を個人から法人に振り分けるのかが問題視されます。

誤った売上の振り分け方をしているケースが多いです。

基本的に個人時代に請け負った仕事は法人化してから売上が入金されたとしても、売上はすべて個人のものとして計上しなければいけません。

振り分け方を誤ると納税額が変わるケースがあるため注意しましょう。

個人と法人で必要経費の振り分けが正しく行われているか

個人と法人では必要経費についても正しく振り分ける必要があります。

基本的に個人事業主に関する経費はすべて個人事業主としての経費として計上しなければいけません。

また、法人で発生した経費は法人として計上します。

経費の振り分け方が間違えていると所得も変わってしまうため注意しましょう。

資産の譲渡について計上漏れがないか

個人から法人へと資産を譲渡する際に計上漏れが生じることがあります。

資産譲渡について正しく計上できていないと過少申告を指摘されるケースがあるのです。

資産の譲渡の処理が誤っていると、個人と法人の両方の帳簿内容に誤りが生じます。

資産譲渡の処理を誤ったことで納税額がかなり変わるケースもあるため気をつけましょう。

この点について税務調査で徹底して調べられる可能性があります。

個人と法人での財産売買で消費税が発生していないか

個人と法人で財産の売買をする際には消費税が発生するケースがあります。

個人事業主が課税事業者の場合は法人への財産の売却で消費税が発生するのです。

通常、個人から法人へ資産を引き継がせる場合は、帳簿価額で引き継がせることで売却益は発生しません。

しかし、帳簿価額で資産を法人に引き継がせるのは、法人へ資産を売却したと扱われるため、売却収入が売上として発生します。

したがって、個人から法人へ資産を売却すると所得税は課税されなくても消費税が課税されるのです。

法人成りで資産の売買が発生したならば、売却収入の売上を計上しないと計上漏れとなり税務調査で調べられます。

誤りがあれば追徴課税や罰金が発生する

税務調査が実施されるとさまざまな誤りが見つかるものです。

過少申告が判明すれば、追徴課税が課せられます。

不足していた分の税金に加えて罰金を支払わなければいけません。

法人成りした直後で罰金を徴収されることになれば経営にも影響を与えるでしょう。

税務調査を避けるためにもしっかりと対策を取ることが重要です。

法人成りで税務調査を受ける場合の対処

法人成りによって税務調査を受けることになった場合の対処法を説明します。

税理士と相談をして打ち合わせをしておく

税務調査が行われることになったならば、税理士に相談をしておきましょう。

税理士であれば、帳簿書類のチェックや当日を想定したリハーサル、税務調査の立ち会いなどに対応します。

税理士が効果的な対処法を提案してくれるため、安心して税務調査を受けられるでしょう。

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個人事業主時代の帳簿書類などを整理しておく

個人事業主時代について税務調査が実施されることになったならば、過去の帳簿書類や請求書・領収書などを整理しておきましょう。

基本的には過去3年分しか調べられないのですが、念のため保存の義務がある期間の書類はすべて揃えておくことが大切です。

過去7年分の書類を用意しておきましょう。

個人事業主時代の申告内容に誤りがあれば修正申告を行う

もし、個人事業主時代の申告内容を確認して誤りが見つかったならば修正申告を行いましょう。

どんなに小さな計上漏れであっても、自主的に修正申告することは大切です。

修正申告することで罰金を軽減できます。

税務調査で指摘を受けた場合は速やかに修正申告に応じる

税務調査で調査官が調べた結果、さまざまな指摘を受けるケースがあります。

過少申告を指摘されたならば速やかに修正申告に応じましょう。

税務調査を終えてから1週間程度で調査結果の説明を受けられます。

そこで、指摘の根拠も含めて説明を受けてから修正申告を求められるのです。

指摘の内容に納得できない場合には不服申立てをする制度もあります。

指摘を受けてから修正申告書を提出すると修正事項を認めたことになり、不服申立てができなくなるため注意しましょう。

法人成りの税務調査が不安な方は経営サポートプラスアルファにご相談を!

法人成りをした後で税務調査を受ける可能性があります。

個人事業主時代の税務調査を受けるケースがあるため、しっかりと対策をしておきましょう。

法人成りでは売上や経費の振り分けが問題視されることが多いため注意してください。

税務調査の対策をするためには、専門家に相談しておくと良いです。

しっかりと打ち合わせをして税務調査に臨みましょう。
税務調査について専門家の力を借りたいならば経営サポートプラスアルファにお任せください。

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