貿易業を起業したい人に読んでもらいたい注意点と準備。会社設立すべきかどうかも解説 !

海外と商取引をして事業を展開したい!

そう考えて会社設立、起業を目指されている方はかなりいらっしゃるはずです。

貿易業はロマンがあります。

見知らぬ国のものを仕入れて売る、あるいは日本国内の優れた製品を紹介し、日本文化や日本の伝統を知ってもらう、「文化大使」「異国との橋渡し」こうした貿易業の仕事は、モチベーションが上がります。

もちろん、貿易業を行うことは一攫千金のチャンスでもあります。

まだどの会社も手を付けていない商品を取り扱うことで、一気に市場を獲得することもできるかもしれません。

貿易業の起業、会社設立は、通常の起業や会社設立以上に大きく稼げ、かつ起業した自分の名前を売る機会になります。

今回は貿易業にターゲットを絞り、貿易業の起業について解説します。

その際、会社設立(法人化)すべきなのか、個人事業主として行うべきなのかも情報提供いたします。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

『孤独のグルメ』の主人公は個人で起業し貿易業をしている有能な人

テレビドラマとして何シーズンも放送されている『孤独のグルメ』ですが、その主人公「井之頭五郎」は実は貿易業を営んでいます。

会社社長ではなく会社の営業といういで立ちですが、五郎は個人事業主として貿易業を営んでいる貿易商という設定です。

西洋の家具やアクセサリーなどの小物などを海外から代理輸入して、クライアント(主に法人や富裕層相手)に届ける仕事をしています。

都内に自宅兼事務所を持っていて、店舗を持たず、固定客相手の輸入貿易業そしています。

原作には

輸入雑貨の貿易商を個人でやっている俺だが自分の店はもっていない
結婚同様 店なんかヘタにもつと守るものが増えそうで人生が重たくなる
男は基本的に体ひとつでいたい

(原作 文第2話「東京都武蔵野市吉祥寺の廻転寿司」より)

こういう五郎のセリフもあり、大きな商社でないとできないイメージの貿易業ですが、個人、あるいは1人会社レベルでもやりようがあることがわかります。

起業、会社設立し、軌道に乗れば、お昼からあれだけ(グルメで)豪遊できるというわけです。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

起業、会社設立する前に確認しておきたい貿易業の内容

とういうわけで、貿易業について迫っていきましょう。

「貿易業」と聞くと総合商社のように、海外から大きなコンテナ船で商品を輸入する、というイメージがありますが、実際には『孤独のグルメ』の主人公五郎のように、ターゲットを絞れば個人でも十分に行うことができます。

貿易業の起業へのハードルはそれほど高くないと考えるべきであり、うまくいく見通しが立てば会社設立も視野に入ります。

貿易業は大きく分けて2つのやり方があります。

起業、会社設立する際には、どちら(あるいは両方)を行うのか決めます。

輸入貿易業

海外の商品を買い付けして、調達し、日本国内で販売します。

「バイヤー」のイメージが強いですね。

実際、『孤独のグルメ』の主人公はこちらに該当します。

輸出貿易業

日本の商品を買い付けして、調達し、海外で販売します。

他の販社が行っていない、しかし、海外需要のある商品を見つけ、積極的に売り込む必要があります。

仕入れよりも営業販売の方がコミュニケーション能力が必要ですので、こちらの方が英語力なども要求されます。

輸入貿易業、輸出貿易業の双方を行う起業も可能

輸入貿易業、輸出貿易業、どちらの方が儲かるのかについては答えがありません。

市場のシェアや需要、物価などに左右されるので一概には言えません。

輸入貿易業、輸出貿易業、片方を行うこともできますし、輸入貿易業、輸出貿易業双方を合わせて行うこともできます。

海外の仕入先に日本の商品を卸す、こういうこともコミュニケーション能力次第では可能になります。

貿易業の起業はなかなか夢があることですね。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

貿易業を起業、会社設立する場合に資格や許認可はいるのか?

貿易業は海外と取引をするので必要な資格がありそう、と思われえるかもしれませんが、原則、特段の資格や許認可は不要で、起業したい、会社設立をしたいと思った場合、他の業種と同じように手続きをとっていただければ大丈夫です。

貿易業に関連する唯一の国家資格として「通関士」があります。

しかし、通関士資格は、会社に属して(社員として)通関業務に携わる方に必要な資格で、起業、会社設立し経営者になる場合には不要です。

もちろん、貿易、通関の流れを理解するために取得していただくのは大いに結構です。

ただし、貿易業で扱う商品によっては、許認可や資格が必要になるものがあり、注意してください。

具体的には下記のような商品です。

品目

概要

医薬品・化粧品

医薬品製造販売業の許可が必要

アルコール類

酒税免許が必要

中古品

古物商の許可が必要

中古車

古物商の許可が必要

水産物

輸入の場合経済産業省の輸入割当に入る必要

お米

輸出は特に許認可等必要なし
輸入は「米麦等の輸入納付金」など手続きが難しい

毒劇物

毒劇物事業者登録

モデルガン

銃刀法に抵触しないこと

拳銃(実物)

不可

麻薬等薬物

不可(貿易業相手国が合法でも不可)

中には危険なものもあり、摘発されるリスクもあります。

まずは雑貨などの貿易業から起業、会社設立していただくのをおすすめします。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

貿易業を起業、会社設立する場合に必要なこと

貿易業を起業、会社設立する際には、国内で他の業種の起業、会社設立の場合以上に求められることがあります。

語学力

当然、ある程度の語学力は必要になります。

外国語を話せる他の社員や役員がいる場合も、最終的には起業、会社設立した代表者が責任者となります。

まったく英語も話せないようでは、海外の相手に足元を見られてしまうかもしれません。

ただ「ECモール」(Amazonなど国際的なネットショップサイト)を利用するならば、読み書きができれば何とかなります。

日本人が苦手な聞く話すのスキルはそこまで鍛えなくても、大学までの英語力で何とか対応できるかもしれません。

資金力

海外と貿易をするので、国を越え、海を越え、いくつものチェックポイントがあり、その都度費用が発生します。

もちろん、車で運べないわけで、船や飛行機代が貿易業にはかかり、日本国内で完結する業種以上に資金力が必要です。

例としてこのような資金が、製造、仕入れ費用以外に、貿易業を行うにあたってはかかります。

輸入貿易業の費用

経費の種類

概要

商品代金

海外商品の買い付けにかかる費用

輸送代金

商品の輸入にかかる送料(飛行機代、船便代)

保険代金

輸送中の事故に備えた保険費用

輸入通関費用

税関を通過する際にかかる費用

関税

通関時にかかる税金

消費税

輸入するのにかかった費用すべてが課税対象

国内配送代金

通関地から保管場所まで商品を運ぶ配送料

PL保険

商品に起因する損害を補償する保険

ECモール手数料

AmazonなどのECモールを利用する場合の手数料

倉庫保管料

輸入した商品を保管する倉庫の費用

輸出貿易業の費用

経費の種類

概要

商品代金

国内商品の買い付けにかかる費用

輸送代金

商品の輸出にかかる送料

保険代金

輸送中の事故に備えた保険費用

輸出通関費用

税関を通過する際にかかる費用

国内配送代金

通関地まで商品を運ぶ配送料

PL保険

商品に起因する損害を補償する保険

ECモール手数料

AmazonなどのECモールを利用する場合の手数料

輸入貿易業の方が、費目は多くなります。

起業、会社設立する際にはランニングコストとしてこれらの準備が必要です。

起業、会社設立時に自己資金がない場合、創業融資などで調達することが求められます。

別途専門家(資金調達に詳しい「経営サポートプラスアルファ」など)に相談してください。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

貿易業を起業、会社設立する場合に注意したいこと

貿易業は海外、他の国々を相手にします。

商習慣や政治経済制度も異なるため、日本で完結する事業のようにはいかず、注意していただきたいことがあります。

物流が滞るリスク

特に船便の場合、運河が事故でふさがるなどしてしまうと、商品の物流が一気に滞る可能性があります。

予定の日までに商品が届かなければ売上に大きく影響します。

もちろん、地震や台風・ハリケーン、火山噴火など自然災害が日本あるいは貿易業相手国で起きれば、物流がストップしてしまうことも考慮しないといけません。

貿易業相手国の政治的リスク

北米(アメリカ、カナダ)やヨーロッパ諸国(EU加盟国やイギリス)と貿易する場合はあまり気にしなくて大丈夫ですが、それ以外の国と取引する貿易業は政治的なリスクが伴います。

いわゆる「チャイナリスク」もそうですし、歴史問題に端を発した韓国との貿易摩擦も記憶に新しいです。

それ以外のアジア、アフリカ諸国と貿易業で取引する場合、クーデター、内戦、独裁政権の方針如何で貿易が続けられなくなるリスクがあります。

これはこちらの努力ではどうにもならない不可抗力であり、貿易業を起業、会社設立する際には甘受しなければいけないリスクになります。

為替相場変動リスク

為替相場が大きく動けば、利益も乱高下します。

これは、貿易業の定めであり、それを織り込んで事業を行わなければなりません。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

貿易業を起業する際、個人事業主と会社設立(法人化)どちらがよいか?

貿易業を起業する場合、個人事業主と会社設立して法人化するのとどちらよいのでしょうか?

会社設立にかかわる費用面は別にして考えてみましょう。

個人事業主と会社設立の違いは以下になります。

 

個人事業主

会社設立

事業の主体

個人

法人

資本金

不要

1円以上

出資者

本人

1名以上

責任

無限責任

有限責任

決算日

12月31日固定

自由に決められる

確定申告

翌年3月15日前後

事業年度末から2か月以内

代表者の所得

事業所得

給与所得

設立費用

無料

最低60,000円~200,000円

印鑑作成

個人の印鑑でOK

必要

設立期間

即時即日

数日~最短即日も場合によっては可能

社会保険

従業員4名位以下は任意加入

強制加入

社会的信用

あまりない

ある

借入

結構大変

比較的容易

会社設立を伴う起業をするメリット、デメリットはいろいろありますが、一番大きなメリットは、会社設立することで対外的な信用を得られやすくなるということです。

特に海外と取引する貿易業は、どこの誰かわからないと先方も仕事をしづらくなります。

しっかり、日本の法人として会社設立をし、商業登記簿謄本を商工会議所などに持っていき「日本法人証明(英文)」を取得することができます。

「日本法人証明(英文) | 申請書類を作成・準備する | 証明センターのご案内 |東京商工会議所」

日本法人証明(英文)を取引したい外国企業に提示することで、貿易業として契約を交わしやすくなります。

法人であるデメリット(主に費用面や会計コスト)には代えられない大きなメリットであると言えます。

会社設立の代行費用0円、個人事業主とのメリットデメリット流れと手順

貿易業を起業、会社設立するにはノウハウが必要!「経営サポートプラスアルファ」に相談はお任せ!

貿易業を起業する場合、会社設立したほうがメリットは大きそうですが、それでも個人事業主として様子見をしながら進めるという選択肢もあります。

通常の起業、会社設立の場合以上に海外と取引する貿易業は、慎重さが求められ、ある程度の専門知識や海外事情、商慣習なども知っておかなければなりません。

そのためには、専門家のアドバイスを聞いた方がいいでしょう。

「経営サポートプラスアルファ」には、貿易業の起業、会社設立について詳しいスペシャリストが揃っています。

どういう商品を取り扱う貿易商をしたいのか、専門家のアドバイスも聞きながら具体化していきましょう。

会社設立すべきなのかもその際に決めていきます。

「経営サポートプラスアルファ」では土日祝日夜間も対応させていただきます。

遠隔地の方はLINEやZoomでの相談も承っていますのでぜひご利用ください。

貿易業で成功するためには起業の際、しっかりした準備が必要になります。

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