人の体をメンテナンスし、サポートできる整体の仕事。
そんな整体で開業したいと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
整体を開業するのに資格は必要なのか、説明します。
また整体を開業するには、実は多くの手順が必要なのです。
整体を開業するための具体的な手順についても一つずつ説明します。
最後に整体の開業を成功させるために必要なことについて紹介しましょう。
整体の開業に興味ある方は、ぜひ最後までお読みください。
整体の開業に資格は必要?
整体の開業に、特別な資格は必要ありません。
ただし以下の5つの資格を持っておくとスキルが伸び、お客さんが付きやすくなります。
- 一般社団法人国際ホリスティックセラピー協会認定整体師
- あん摩マッサージ指圧師
- 柔道整復師
- カイロプラクティック
- 鍼灸師
整体の開業の際に取っておくと良い資格について、それぞれ説明します。
一般社団法人国際ホリスティックセラピー協会認定整体師
数多くある民間における整体師の資格の中で、一般社団法人国際ホリスティックセラピー協会は活用しやすいです。
ボディケア、カイロプラティック、リフレクソロジーの3つのスキルを取得できます。
これらのスキルを身につけることにより、他店にはない、サービスの差別化が図れます。
あん摩マッサージ指圧師
あん摩マッサージ指圧師は、マッサージという言葉がついた唯一の国家資格です。
民間資格しか持っていない整体師と比べて差別化を図れるでしょう。
あん摩マッサージ指圧師は、国家資格ですので信頼を獲得できる可能性が高いです。
あん摩マッサージ指圧師の資格を取得するには、専門学校に3年間通う必要があり、費用も200万円程度かかります。
柔道整復師
次の資格が、柔道整復師です。
柔道整復師は、整骨院や接骨院の開業のために必要な国家資格で、保険を扱う事が可能になります。
柔道整復師を持っていると、保険適応と国家資格という信頼性から、お客さんがつきやすくなります。
柔道整復師の資格を取得するには、専門学校に3年〜4年通い、国家資格に合格する必要があります。
費用も200万円程度かかります。
カイロプラクティック
カイロプラクティックは民間資格であり、脊椎の歪みを治すことが基本の理論になっています。
カイロプラクティックの資格を持っていなくてもカイロプラクティックの名称を掲げて開業はできますが、しっかりと専門学校で学んだ方が良いでしょう。
アメリカでは4年制の大学で何千時間と勉強して取得する資格であり、しっかりとした理論体系が整っているため、勉強する価値があります。
鍼灸師
鍼灸師の資格は、厚生労働省が認定する国家資格です。
厳密には鍼灸師という資格はなく、はり師ときゅう師という資格を取得します。
しかし多くの治療院が、鍼とお灸を同時に扱ってることが多いため、鍼灸師という言葉があります。
鍼灸師は、東洋医学について学び、ツボを刺激し体調を整えるということを学んでいきます。
鍼灸師の専門学校に3年以上通い、国家資格に合格すると資格を取得できます。
合格率は75%程度です。
鍼灸師の資格を取得するには、200万円程度かかります。
しかし鍼灸師の資格を取得すれば治療院において東洋医学を扱えるため、他の店舗と差別化ができます。
東洋医学は根本原因を改善していくものなので、他の整体で改善しなかったものが、改善する可能性があります。
多くの患者さんを健康な状態にしたいと思うのであれば、鍼灸師の資格も取っておいて損はないでしょう。
整体で開業するためのステップ
整体で開業するためには、以下の10のステップがあります。
- 事業計画書を作る
- 初期費用を計算する
- 開業資金を得る
- 物件の契約
- 外装・内装工事
- 備品をそろえる
- サービス内容の決定
- ホームページ開設
- チラシ作成
- SNSの活用
整体で開業するためのステップについて、それぞれ説明します。
事業計画書を作る
整体で開業する際に、最初に行うのが事業計画書を作ることです。
事業計画書を作るとどのような形でビジネスを行っていき、資金をどうするのか、店舗の立地はどうするのか、従業員はどうするのかなど具体的なステップが見えてきます。
事業計画書は、事業の概要や自社の強み弱みなどを記載していきます。
事業計画書に関するテンプレートもインターネット上にあるので、利用してみると良いでしょう。
事業計画書に価格設定やマーケティングなどについても、記載していくためより開業のステップが進んでいきます。
事業計画書の事業概要には、「何を、誰に、どのように」サービスを提供していくのかを書いていく必要があります。
サービスを行うときにしっかりと、ターゲットを明確にして行なっていくと良いでしょう。
また従業員についても書いていきます。
受付スタッフが何人必要なのか、施術スタッフが何人必要なのかを、計算していきます。
初期費用を計算する
整体として開業する場合に初期費用はどれだけ必要なのか、計算しておきます。
店舗の取得費、内装工事費、広告宣伝費、人件費、設備備品費などがかかります。
店舗の取得費は、場所によって変わってきますが、都内であれば約100万円になります。
内装工事費もどれだけこだわるかによって変わってきますが、一般的な内装工事費は約200万円になります。
広告宣伝費は30万円程度、人件費が30万円程度、設備備品費用が約100万円かかります。
そのため最低でも460万円程度の開業資金は必要となるでしょう。
開業資金を得る
開業資金が自己資金である場合には問題ありませんが、資金が足りない場合には開業資金を集める必要があります。
金融機関から融資を受けたり、国から助成金を受けたり、日本政策金融公庫から融資を受けるなどの申請をしていく必要があります。
日本政策金融公庫の申請で必要な事業計画書のテンプレートがありますので参考にしてみてください。
物件の契約をする
続いて物件の契約をします。
整体の店舗の物件は、立地や競合他社がいないかなどが大切になっています。
そして、自分のターゲットとする顧客は、そのエリアにいるのかどうかが大切です。
駅近の物件であれば、サラリーマンなどを対象にお客様を獲得できますが、自分のターゲットになっているかどうかが大切です。
そして好立地なところの方が、固定費が高くなりますが、集客できるため売上につながる場合があります。
住宅街の店舗であっても、サービス内容がよく口コミが起きていれば、お客さんは集まってきます。
外装・内装工事
続いて外装・内装工事を行います。
外装工事は、道を歩く人に整体院があることを認知してもらうために看板の設置などを行います。
内装工事は、お客様が快適に過ごしてもらうために行っていきます。
整体の施術が滞りなく行われるような内装をレイアウト工事するだけでなく、お客様が楽しめるようなオリジナルな内装も考えていくと良いでしょう。
例えば大きな水槽を設置し、熱帯魚やサンゴ礁などを展示すれば、子供達が集まりやすくなるのではないでしょうか。
備品をそろえる
整体を行っていくために、必要な施術のベッドやカルテを置いておく棚、会計のレジなどの備品を揃えていきます。
整体を開業する際に、備品は多く必要となり、備品だけでも100万円程度必要になってくるでしょう。
サービス内容の決定
続いてサービス内容の決定をしていきます。
指や手、道具などを使い体の関節や骨の歪みなどを調整していきます。
どのような整体のサービスを行っていくかを決定していくのです。
自分の整体院が何の症状に対して効果のある治療院なのかを、明確にしていく必要があるでしょう。
ホームページ開設
次に、整体を開業するために必要なのは、ホームページです。
店舗を見て来店するお客様もいますが、ホームページを見て来店するお客様もいます。
ホームページには、営業時間や施術内容、店舗へのアクセスや地図など載せておくと良いでしょう。
施術内容については整体についての広告規制がありますので、しっかりと調べて掲載するようにしましょう。
ホームページは、5万円程度から作ってくれる業者もありますし、数十万かかる会社もあります。
最近ではwixなどの無料で作れるツールもありますので、自分で作ってみることも可能です。
チラシ作成
店舗の周辺住宅に、チラシを配る必要もあります。
施術内容や店舗の場所、割引券などが付いたチラシを作成し、配布していきます。
チラシのポスティングに関しては、自分ですることもできますし、業者に任せて依頼することも可能です。
チラシの作成とポスティングを行った場合、相場として、東京都内であれば1枚あたり7円程度の単価になっています。
1,000部で7,000円、3,000部で2万円程度、5,000部で3万5,000円程度です。
ポスティングではなく、新聞折り込みチラシを利用すると単価をもう少し下げられます。
SEOやSNSの活用
インターネットを使って集客する場合には、ホームページを作っただけでは、そこに人が集まって来ません。
人を集めるためにSEO施策やSNSの活用をしていく必要があるでしょう。
SEO施策をすることでインターネットの上位表示を実現でき、そこから人が入ってきます。
またリスティング広告をすることでも、検索からの顧客流入が得られます。
SNSを活用した場合には、院内の様子などを投稿することが可能になり、より親しみを持った人が来店してきます。
整体の開業を成功させるためには
整体の開業を成功させるためには、次のようなことが必要です。
- ブランディング形成
- 価格設定を調査する
整体の開業を成功させるために必要なことについて、それぞれ説明します。
ブランディング形成
整体の開業を成功させるためには、ブランディングの形成が大事です。
どのような施術を行い、どのようなターゲットにおいて、どのような症状を治していくのかを、明確にしていくのです。
幅広く施術できる人もいるかもしれませんが、肩や腰などターゲットを絞ったものを得意とする人がいるかもしれません。
自分にとってどのような施術が強みなのかをしっかりと見極め、それをスペシャルメニューとして推し進めていきます。
ブランディング形成がしっかりできていれば、口コミが起き、お客様は自然と集まってきます。
価格設定を調査する
整体の開業を成功させるためには、価格設定を調査する必要があります。
価格設定を適当にしてしまうと、後から変更しなければいけなくなり、お客様の信頼がなくなってしまいます。
適正な価格はどのように決めていくのでしょうか?
経営者なら知っておくべきものとしてPSM分析というものがあります。
これは、自分のサービスについて対象者に「安すぎる」、「安い」、「高い」、「高すぎる」価格を聞いていきます。
これらから、それぞれの価格と人数の分析を行い適正価格というものを求めていきます。
興味のある方は、詳しくPSM分析で調べてみてください。
整体で開業した場合の年収
整体で開業した場合の年収は、個人によって差がありますが、300万円から800万円程度が相場です。
あまりお客さんが入らない場合には、300万円程度になってしまいますが、繁盛しているお店であれば年収1,000万円も可能です。
一人の施術単価が5,000円として、1日お店全体として20人施術した場合は、25日運営して250万の売上です。
そこから、人件費や家賃、光熱費などを引いた場合に自分のところに残るのが150万程度になるかもしれません。
それ以上の売上を求めるのであれば、更に店舗を広くしたり、数を増やしていく必要があるでしょう。
整体で開業する場合は、ぜひご相談を!
整体で人の健康に関わりたいと考えているのであれば、ぜひ開業してください。
整体で開業するためには、以下の10のステップがあります。
- 事業計画書を作る
- 初期費用を計算する
- 開業資金を得る
- 物件の契約
- 外装・内装工事
- 備品をそろえる
- サービス内容の決定
- ホームページ開設
- チラシ作成
- SNSの活用
多くのステップがあるように感じますが、ひとつずつ丁寧にこなしていけば開業できます。
開業に関して、分からないことがある場合は、詳しい専門家に相談するのがおすすめです。
当社では、土日祝日、平日夜間でも24時間相談受付中です。
開業・税務に関して、納得いくまで何度でも相談できます。
個人事業主と会社設立のどちらにしたほうがいいのかの相談もできます。
対面のみならず、オンライン面談やLINEでも相談可能です。
そして、いざ会社を設立する場合は、多くの必要書類を準備し、手続きが必要です。
実際には、法務局へ登記した後も、税務署などへの手続きなどが多くあります。
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