舗装屋で独立開業するためには何をすべき?開業資金や独立のためのプランについても解説

毎年年末や年度末になると、道路の舗装工事が目立つようになります。

公共工事の一環なのですが、道路整備は重要なインフラの構築であり、それがおざなりになると、大きな事故にもつながってしまいます。

舗装屋は道路を整備するプロフェッショナルです。

道路といっても、公共道路だけでなく、個人の住宅や集合住宅(マンション)、ビルの路上整備も担当し、かなり守備範囲が広い仕事になります。

今回は舗装屋としてスキルを積んだのち、独立開業して稼ぐことができるのか、独立が可能な場合どのような準備をすればよいのか解説します。

道路がなくなることはないので、しっかり技術を持っていれば有望な仕事ともいえます。

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舗装屋の仕事を確認!有用な資格はある!?

まず、舗装屋の仕事を改めて簡単におさらいいたします。

舗装屋の仕事は公共工事と民間工事の二本立て

舗装の仕事は、道を平らにし、アスファルトなどで固めていく仕事です。

大型の重機を使い、道を作り、平坦にし、そこにアスファルトを流して固めていきます。

よく見かける道路の舗装は公共事業です。

国や自治体から地域のゼネコンが請け負い、それを下請けの各事業者へ振り分けていきます。

独立して一人親方として舗装屋をしている人は、直接自治体などから請け負うことはできないので、地域のゼネコンや工務店とのコネクションが重要になります。

民間事業は私有地、一般住宅の外構工事が中心になります。

舗装に加えて、硬い地盤を掘り返す、建物を取り壊す、など副次的な工事を行うこともあります。

当然、それらの技術を持っている舗装屋には仕事が来やすくなっています。

ただし、工務店などとコネクションがないと、民間舗装工事のみを請け負うというのはなかなか大変です。

まったく需要がないとは言いませんが、BtoCで仕事をするには大変な分野だとご認識ください。

舗装屋に必要な資格は?

舗装屋を独立開業するにあたり必須の資格というものはありません。

許認可業ではないので、舗装屋としてのスキルで勝負します。

ただし、公道を舗装する場合、当然自動車を運転できなければ話になりません。

舗装に必要な

  • ショベルカー
  • ホイールローダー
  • モーターグレーダー

などを運転できることは必須です。

舗装屋として取得しておきたい資格は以下の一覧を見てください。

☆は(法的許可は必要ないが)必須の資格です。

舗装施工管理技術者(2級)
舗装施工管理技術者(1級)
土木施工管理技士(2級)
土木施工管理技士(1級)
建設施工管理技士(1級、2級)
技術士(建設(鋼構造及びコンクリート))
建設機械施工技士(2級)
建設機械施工技士(1級)
玉掛け技能講習
不整地運搬車運転技能講習
ショベルローダー等運転技能講習
小型移動式クレーン運転技能講習
車両系建設機械(整地、運搬、積込み用及び掘削用)運転技能講習
締固め用機械(ローラー)の運転特別教育
大型特殊自動車免許

土木施工管理技士は、舗装工事を含む土木工事(地面を掘ったり固めたりする工事)全般を管理統括できるスキルを計る資格です。

一定規模以上の舗装工事を請け負う場合、この資格(最低2級)が不可欠となります。

合格率も低く(1級は約20%)、難関資格ではありますが、舗装屋として独立を目指す場合は、ぜひ取得を目指したいところです。

道路舗装に不可欠なロードローラー(締固め建設機械操作施工法)、アスファルトフィニッシャー(舗装用建設機械操作施工法)を扱うには、建設機械施工技士2級の取得が必要です。

舗装のための砂利などを運ぶホイールローダーの運転には大型特殊自動車免許が必要です。

教習所へ行き確実に取得するようにしましょう。

「技能講習」は自治体が実施しているもので、所定の過程を修了することで、名刺などに載せることができます。

みなさんの舗装スキルをアピールできるので、可能な限りの取得をお願いします。

舗装屋の修行期間

舗装屋として独立開業するためには、5年~10年の修行が必要です。

それまでは建設会社(ゼネコン)で従業員として働くことが必要です。

大工やとび職のような、親方-弟子の職人関係ではそもそも公共事業を請け負うことが難しく、しっかりした会社で修業が求められます。

5年~10年の後、上記の資格(土木施工管理技士(2級)、建築機械設施工技士(2級)、大型特殊免許を取得して、独立のタイミングを図ることになります。

資格取得後、以下のような流れで舗装屋として独立開業していきます。

事業主体

法人化(会社形態)

個人事業主

開業費用(法定費用)

6万円~約20万円+資本金

無料

開業前

舗装屋の実務経験

舗装屋としての実務経験を積む(5年~10年)

舗装施工管理技術者(2級)、土木施工管理技士(2級)、建設機械施工技士(2級)、大型特殊自動車免許を取得する

可能な限り他の舗装関係の資格を取得する

建設会社との関係を深める

建設業許可申請

建設業許可を希望する場合、条件を満たして申請を行う(後述)

独立、開業

商号(社名)や事業目的、資本金、役員等を決める

開業届を税務署に提出する

定款を作成する

定款認証(合同会社は不要)

社印を作成する

資本金を振り込む

法務局へ行き会社設立登記の申請をする

設立登記後社会保険や年金の手続きをする

 

舗装屋に建設業許可は必要?

舗装工事は建物とは無関係なので、「建設業許可」がいらないと思われがちですが、以下の条件を満たす舗装工事を行う場合、独立後、建設業許可(舗装工事)の取得が必要になります。

建築一式工事

次のどちらかに当てはまる工事の場合建設業許可が必要

①1件の請負代金が1,500万円超の工事(消費税込み)
②延べ面積が150㎡超の木造住宅工事

建築一式工事以外

1件の請負代金が500万円超の工事(消費税込み)

舗装業は「建築一式工事以外」に該当するため、1件当たり500万円を超える舗装工事を請け負う場合、建設業許可が必要になります。

建設業許可を申請するためには、以下の条件を満たす必要があります。

条件

内容

経営業務の管理責任者

経営に携わる管理責任者の設置です。個人事業主の場合は本人、法人の場合は役員(代表取締役)などを管理責任者とします。

専任技術者

実務経験3年~10年(学歴や大学の専攻によって異なる)を積んだ人。
土木施工管理技士(1級、2級)、建設機械施工技士(1級、2級)、技術士(建設(鋼構造及びコンクリート))

安定した財政基盤

貸借対照表の純資産の部合計額が500万円以上。
新規会社設立の場合は資本金500万円以上。
個人事業主の場合は預金残高が500万円以上であること。

欠格事項に相当しない

暴力団構成員や彼らと関係ある人間、元犯罪者(禁固以上で執行後5年以内の人)、建設業で罰金刑を受けて5年以内の人、成年被後見人および被保佐人や破産手続き開始の決定を受けた人は建設業許可が下りません。

ただし、一人親方や個人事業主として舗装工事を請け負う場合、1件500万円を超えることは少ないと思われます。

ある程度舗装屋として軌道に乗り、事業拡大するタイミングで建設業許可を考えるのも1つの方法です。

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舗装屋として独立開業するときに必要な用具、資金

舗装屋は様々な工事用車両が必要になります。

通常の職人系の独立開業よりも設備資金が必要になります。

舗装屋開業に必要な重機、機械

舗装屋は、舗装用の重機、機械が必要になり、他の建設系職人とは異なり、ある程度の設備投資が必要になります。

例えば、これらの重機、機械を事前に準備しておきます。

  • プレートコンパクター
  • タンピングランマー
  • ハンドガイドローラ
  • マカダムローラ
  • アスファルトフィニッシャー

舗装業の開業資金

舗装屋は重機、備品にお金がかかるため、他の建設系職人と比較し、「機械の設備資金」「機械を置く場所代」がかかります。

自宅に倉庫があればいいのですが、そうでない場合、外部に機械の保管場所を確保しなければなりません。

開業資金の概算は以下になります。

独立開業費内訳金額
重機、機械100万円
車両(移動、工具運搬)100万円~150万円
車両(アスファルトフィニッシャーなど)200万円~300万円(中古)※新車なら数千万円!
外部車庫、倉庫初期費用50万円
合計450万円~600万円
  
(法人の場合)法定設立費用6万円~20万円+資本金
建設業許可を取得する場合財産要件 500万円(資本金と重複可能)

すでに使っている機械や重機を譲り受けることができれば、それを開業時の備品に充てることができます。

そうでなければ自分で調達するので、開業費用がものすごくかかります。

自己資金だけでは不可能なことが多いはずで、その場合、創業融資を受けることになります。

創業融資については、日本政策金融公庫や自治体の創業窓口、あるいは開業と資金調達に強い専門家集団「経営サポートプラスアルファ」に相談をしてください。

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舗装屋は法人でやるべきか、個人事業主でやるべきか?

舗装屋として独立開業を目指す場合、法人化(会社設立)すべきなのか、個人事業主のままやるべきなのかどちらがいいのでしょうか?

舗装屋の法人化、個人事業主、それぞれのメリットとデメリット

舗装屋を法人化する(会社設立)

舗装屋を個人事業主として行う

メリット

社会的信用がある

簡単に設立できる

経費の範囲が広い

定款などの作成義務がない

責任の範囲が有限

自由な働き方ができる

赤字繰り越しが10年である

廃業手続きもすぐにできる

売上が多くなれば個人事業主よりも税率が下がる

社会保険に加入できないため、国民健康保険と国民年金では老後が不安

最高税率が23.2%と所得税の約半分

 

デメリット

設立までの手間がかかる

社会的信用がない

設立後の帳票作成や税務申告が大変

最大税率45%と法人税よりはるかに高い

赤字でも法人住民税がかかる

無限責任で経営失敗のマイナスはすべて自分が負う

社会保険へ加入しなければならない

赤字繰り越しが3年までしかできない

会社の廃業手続きが煩雑

経費で落とせる範囲が狭い

会社設立した場合、その手続きに時間がかかり、設立後も意思決定などに時間がかかります(株主総会の開催など)。

個人事業主は、自分1人で意思決定できますが、社会的信用に不安があります。

舗装屋の場合、公共事業を担当することも多く、ある程度の社会的信用のために、短期的にはあまり売上が期待できなくても、あえて法人化するという戦略もありです。

税金面は法人と個人事業主どちらが得か

法人化すべきなのか、個人事業主で独立すべきなのか、売上によって、どちらがいいのか大きく異なります。

事業主体

法人化(会社設立)

個人事業主

所得税

代表個人の役員報酬を「給与所得」として算出し、その5%~45%

事業の売上から「事業所得」を算出してその5%~45%

個人住民税

代表個人の役員報酬を「給与所得」として算出し、その約10%

事業の売上から「事業所得」を算出してその約10%

消費税

課税売上1000万円以上の場合支払う

課税売上1000万円以上の場合支払う

法人税

かかる(15%~23.2%)

なし

法人住民税

かかる

なし

法人事業税

かかる

なし

個人事業税

なし

かかる

舗装屋としての年間売上が1000万円を超えると、所得に応じて支払う税金の金額が「法人税<所得税」になり、法人化した方が節税になります。

逆に、年間売上1000万円未満の場合、個人事業主のままの方が支払う税金(所得税)が少なくなります。

しかし、上述のように、舗装屋は公共事業を請け負うことが多いので、1000万円の売上が見込めなくても、その先を考えて法人化することも検討します。

「損して得取れ」ということですね。

この戦略については、開業コンサルタントのアドバイスを聞きながら慎重に判断してください。

個人事業主のままの方がいいケースもやはりあるからです。

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舗装屋を独立開業する際には「経営サポートプラスアルファ」に相談を!

舗装屋は他の建設系職人と異なり、公共事業を請け負うことが多く、その意味でも信頼感が求められます。

「工事をしたのに凸凹だった」ということは許されません。

通常の独立開業では、売上見込みで、法人と個人事業主どちらの方が、節税効果が大きいかが重視されますが、舗装屋の場合、社会的信用度を高めるために、最初から法人化するという方法もあります。

自分だけで判断せず、ぜひ専門家のアドバイスを受けてください。

「経営サポートプラスアルファ」には、建設業全般、会社設立に強いプロフェッショナルがそろっています。

資金調達、法人登記代行、建設業許可代行、会社設立後の会計など徹底的にサポートいたします。

土日祝日夜間も対応します。遠隔地の方はLINEやZoomを使っての相談もできるのでご安心ください。

舗装業は一度行政などから信頼が得られれば、安定した収入を上げることができます。

法人化の可否などについても、「経営サポートプラスアルファ」に相談をしてください。

よろしくお願いいたします。

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