会社設立、起業を考えている方がまとまった時間を取れて、会社設立手続きをできるのがゴールデンウイークだという方、たくさんいらっしゃるはずです。
ゴールデンウイークに会社設立をしたい場合、注意すべきこと、留意すべきことはあるのでしょうか?そもそも、ゴールデンウイークに会社設立は可能なのでしょうか?
今回はゴールデンウイークに会社設立をしたい人が気をつけたい内容について解説します。ゴールデンウイークでも会社設立が大丈夫なことがありますので、しっかり準備して会社設立に備えてください。
そもそも会社設立したい「ゴールデンウイーク」とは?
まず、釈迦に説法かもしれませんが「ゴールデンウイーク」について確認しておきましょう。ゴールデンウイークとは4月29日~5月5日にかけて国民の祝日が複数続くため、連休をとりやすくなっている期間のことです。
ゴールデンウイーク中の祝日は以下の通り。
- 4月29日:昭和の日(祝日)
- 5月3日:憲法記念日(祝日)
- 5月4日:みどりの日(祝日)
- 5月5日:こどもの日(祝日)
祝日は多くの方がお休みですし、4月30日~5月2日にかけて土日が入る年が多く、結果的に有給休暇などを間に入れれば、最大7日間、1週間の長期連休を取れるかもしれない期間がゴールデンウイークになります。
みなさんご存知のことですが、平成→令和に改元する際のゴールデンウイークの際には、5月1日が「天皇の即位の日」で祝日となりました。
「祝日法」には、第3条「その前日及び翌日が「国民の祝日」である日(「国民の祝日」でない日に限る。)は、休日とする。」という規定があるため、オセロのように4月30日と5月2日も「国民の休日」となり10連休となった記憶も新しいですね。
5月1日が何らかの理由で祝日となれば、ゴールデンウイークは合法的に7連休(+土日)が確定するような日の並びとなっています(5月1日は「メーデー」なので諸外国では祝日のところも多いのです)。
現状、ゴールデンウイークは祝日が多い4月下旬~5月上旬の1週間とイメージしていただいて構いません。この時期に会社設立はできるのでしょうか?
会社設立日の決まり方
会社設立をする場合、いつが「会社設立日」になるのでしょうか?ゴールデンウイークに会社設立をするということは、4月29日~5月5日のいずれかが会社設立日になるということです。
最初に会社設立日がどのように決まるのか、仕組みを解説します。
会社設立(株式会社でも合同会社でも合名会社でも合資会社でもすべて同様です)を行う場合、最寄りの法務局に会社設立のための登記申請を行います。
法人設立登記の際に必要な書類や費用は会社の種類によって異なりますが(株式会社の会社設立費用が合同会社の設立費用より高い)、どちらも「登記」という法的なステップが必要になります。
法的な「会社設立日」は、「登記関連書類を法務局に提出した日」、言い換えると「会社設立の登記申請をした日」になります。「提出日」「申請日」であり、審査に通過した日、登記完了日(データベースに掲載された日)ではないことに注意してください。
会社設立登記の申請方法として、「法務局の窓口に提出」「法務局へ郵送」「オンライン申請」(「登記・供託オンライン申請システム」を用いる)のいずれかの方法となっています。
法務局の営業時間は8時30分~17時15分までで、それに間に合わないと翌営業日の受付となります。
つまり、会社設立日は
- 法務局の営業時間中に窓口に提出した日
- 法務局の営業日に郵送で届いた日(かつ営業時間に受け取った場合)
- 法務局の営業時間に登記・供託オンライン申請システムにオンライン申請をして受理された日(5時15分まで)
のいずれかになります。
この時間帯に法務局に会社設立登記の書類を提出できれば、ゴールデンウイークに会社設立が可能となります。
会社設立できる日、できない日
そもそも会社設立できる日、できない日はいつなのでしょうか。
上述のように法務局に会社設立登記書類を提出した日が会社設立日になります。つまり、法務局の営業日が会社設立日可能な日であり、法務局の休日は会社設立が不可能な日になります。
法務局の休日以外の日=会社設立日できる日ですので、まず法務局の休日を確認しましょう。
法務局の休日は法律で定められています。
- 土曜日
- 日曜日
- 国民の祝日、国民の休日
- 年末年始(12月29日~1月3日)
この休日には法的根拠があります。
<根拠となる法律>
【行政機関の休日に関する法律 第一条】
次の各号に掲げる日は、行政機関の休日とし、行政機関の執務は、原則として行わないものとする。
①日曜日及び土曜日
②国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日
③十二月二十九日から翌年の一月三日までの日(前号に掲げる日を除く。)
これ以外の平日は8時30分~17時15分まで法務局が営業しており、この時間内に申請できれば会社設立が可能となります。
ゴールデンウイークの会社設立は平日ならば可能
上記の法務局の休日から考えるに、ゴールデンウイーク中に営業していないのは、
4月29日(祝日)、5月3日(祝日)、5月4日(祝日)、5月5日(祝日)(+5月6日が振替休日の場合)、4月30日~5月2日が土日であった場合、になります。
つまりゴールデンウイークのうち「4月30日、5月1日、5月2日で平日」の場合は、この3日間について、法務局は営業しているため、会社設立の登記申請が可能です。
ゴールデンウイークの会社設立については
4月29日 | 不可 |
4月30日 | 平日ならば可能 |
5月1日 | 平日ならば可能 |
5月2日 | 平日ならば可能 |
5月3日 | 不可 |
5月4日 | 不可 |
5月5日 | 不可 |
となります。ゴールデンウイークでも会社設立可能日は最大3日あります。
まとまった時間が取れても、実際に手続きができるのは、ゴールデンウイークの中でも4月30日~5月2日が平日だったケースになります。
なお、会社設立に必要な書類は申込書だけではないことに注意してください。
会社設立にあたっては
- 定款の作成
- 定款の認証(合同会社は不要)
- 資本金の募集、振込
- 法務局での会社設立登記
の各手続きが必要になります。
法務局へ行き(ないし、郵送やインターネット申請)をするのは最後の手続きですので、それまでに、定款の作成(&認証)と資本金の銀行への振り込みを済ませる必要があります。
銀行もゴールデンウイーク中の営業日は平日のみ、また定款認証を行う公証役場もゴールデンウイーク中の開業日は平日のみ、9時~17時になっています。
ゴールデンウイークの最大3日間の平日の中で全部の手続きを終えるのは、スケジュール的に結構大変であり、少なくとも定款認証については事前に済ませておくのが望ましいはずです。
しかし、ゴールデンウイーク中でも「会社設立代行」などに依頼すれば、最短即日の会社設立も可能です。
5月1日という区切りのいい日に会社設立することも、カレンダーの並びが良ければ可能になります。もし縁起を担いだりしたい(令和が始まった日など)ならば、ゴールデンウイークの隙間日を上手に狙ってみてください。
ただし、ゴールデンウイーク連休中の貴重な平日ですので、法務局(や銀行や公証役場)の窓口は非常に混んでいることが予想されます。営業時間中に行けば受付はしてくれるはずですが、郵送申請でゴールデンウイーク中の平日に届くように(あるいは4月29日に届けば翌営業日の平日に受付されます)するか、オンライン申請も合わせて考えてください。
いちばんゴールデンウイーク中の平日がないパターンは
4月29日 | 金曜日 祝日 法務局休日 |
4月30日 | 土曜日 法務局休日 |
5月1日 | 日曜日 法務局休日 |
5月2日 | 月曜日 法務局営業日 会社設立可能 |
5月3日 | 火曜日 祝日 法務局休日 |
5月4日 | 水曜日 祝日 法務局休日 |
5月5日 | 木曜日 祝日 法務局休日 |
ですが、それでも5月2日月曜日に会社設立申請をして会社設立日にすることが可能です。
1日も平日(法務局営業日=会社設立可能日)がないゴールデンウイークは、2019年の改元の時のようなイレギュラーを除けばありません。かならずどこかで会社設立が可能です。
問題は会社設立を依頼、相談する専門家のゴールデンウイーク中の休暇
ゴールデンウイーク中でも工夫すれば、会社設立が可能だということが分かりました。個人として動けるならばそれでいいのですが、問題は司法書士や税理士に会社設立の代行を依頼したり、相談したりしている場合です。
当然、ゴールデンウイークに連休を取る人は多く、自営業が多い彼らならば、会社員よりも自分のスケジュールを優先しやすく、長期休暇を取得しやすい環境にあります。
「ゴールデンウイーク中に会社設立する人のためにあえて営業している」というケースはほとんどないと思われます。そうなると、ゴールデンウイーク中の平日に法務局から会社設立書類の不備を指摘された場合、彼らに相談してからの迅速な対応が取りづらくなります。
「休みの日でも対応しろ!」ということではなく、専門家のアドバイスを受けている人は、ゴールデンウイーク中に対応可能な人たちなのか事前に確認しておく必要があります。もちろん、ゴールデンウイーク明けでもよいというのであればそれでいいのですが・・。
ゴールデンウイークの会社設立代行や相談も安心な「経営サポートプラスアルファ」
「経営サポートプラスアルファ」はゴールデンウイーク中も休まず営業をしており、4月30日~5月2日の平日に会社設立代行も行っています。
会社設立登記だけではなく、定款認証の代行もしていますので、ゴールデンウイーク中に一気に会社設立をやり遂げたいという方はぜひ相談してください。
ゴールデンウイーク中の祝日に限らず、土日、夜間も含めて年中無休態勢で対応し、会社設立に関するさまざまな相談にアドバイスいたします。
遠隔地の方はLINEやZoomを使いますのでご安心ください。
どんな些細なことでも大丈夫です。ゴールデンウイーク中に会社設立をするのではなく、ゴールデンウイークから会社設立について動きたい、という方も大歓迎です。
一度「経営サポートプラスアルファ」までお問い合わせください。全力でサポートいたします!