合同会社設立時の必要書類7種と時には必要になる書類4種!必要書類の書き方も解説

合同会社設立時の必要書類とは?

株式会社よりもコストが低く設立できる合同会社を選ぶ方も増えています。
その合同会社設立登記に必要な書類について説明していきます。

合同会社設立時に必要な書類は、7種類あり、必要になる場合のある必要書類は4種類あります。

必要書類7種類については書き方も説明します。

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合同会社とは

合同会社とは2006年の会社法により設立された新しい会社形態です。

株式会社のような法人設立よりハードルを下げることを目的に作られた会社形態で、設立時の費用は、6万円と安いのです。

一般的に小規模な会社やコンシューマ向けの会社に向いていると言われています。

2006年の会社法以前からあった合資会社や合名会社と似た性質を持っています。
合資会社や合名会社と違うのは、有限責任社員のみで構成されているという点です。

有限責任社員というのは、出資額以上の免責を個人が負うことがないということです。
そして、合同会社の場合には、出資者のみが経営に参加できます。

株式会社と違うのは、定款によって利益の配分などを自由に設定できます。

合同会社LLCとLLPの違いとは?

合同会社は、LLC(Limited Liability Company)と表され、有限責任会社という意味です。

LLCと似た名前でLLP(Limited Liability Partnership)というものがあり、有限責任事業組合という意味になります。

合同会社もLLPも組織形態を自由に決定することができるという特徴があります。

合同会社は法人ですが、LLPは法人ではありません。

LLPは、法人でないため、法人税が課せられないというメリットがありますが、許認可を得られないことや、株式会社への組織変更をできないなどのデメリットもあります。

LLPは個人事業主が数名で始める場合や、すでに事業をしている場合には新規プロジェクトをリスクがなく行う場合などに使われます。

一般に会社設立をするためには、合同会社がお勧めでしょう。
今回は、法人としての合同会社設立時に必要となる書類について解説していきます。

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合同会社設立時の必要書類7種

合同会社設立時の必要書類は、以下の7種です。

  1. 合同会社設立登記申請書
  2. 登録免許税の収入印紙
  3. 登記用紙と同一の用紙
  4. 定款2部(会社保存用と登記の提出用)
  5. 代表社員の印鑑証明書
  6. 払込証明書
  7. 印鑑届書

順に説明していきます。

合同会社設立登記申請書

合同会社設立登記申請書は、会社の基本情報やその他の提出書類について記載するものです。

そして全ての提出書類の表紙のような役割を果たします。

合同会社設立登記申請書は、A4のコピー紙を使用している必要があり、鉛筆の使用が禁止されています。

数字の記載はアラビア数字を使用する必要があり、縦書きは禁止されています。

この会社設立登記申請書の書き方は、法務局のホームページに詳細に書かれているので参考にしてみてください。

登録免許税の収入印紙

登記免許税を納めるために収入印紙を購入します。

登記免許税は最低6万円か、合同会社設立時の資本金×0.7%を支払う必要があります。

例えば資本金が300万円の場合には登記免許税6万円ですが、1000万円の場合には7万円です。

登記用紙と同一の用紙

登記用紙と同一の用紙とは、登記すべき事項を全て記載した書類のことです。定款などに書かれている内容を全て正確に写していく必要があります。

法務局の登記簿に収納されるものなので、間違いがないように書く必要があります。

法務局のOCRという専用用紙に作成する場合と、パソコンで作成しCD‐Rなどの電子データ、オンラインで提出する方法があります。

定款などの内容をそのまま移す必要があるため、パソコンで作成するのがおすすめです。

定款2部(会社保存用と登記の提出用)

定款を会社の保存用と法務局に提出用のそれぞれ用意します。
定款とは会社名や会社の事業目的などが書かれた、「会社の憲法」と呼ばれている書類です。

定款に関する書式や大きさは特に決められていませんが、鉛筆で書くことは禁止されています。

データの提出には紙の定款か電子定款、どちらでも申請が可能です。
しかし、紙の申請には印紙代4万円がかかるため電子定款の方をオススメです。

電子定款で提出した場合には、CD‐Rは返却されないため、提出するデータは会社に保存しておく必要があります。

代表社員の印鑑証明書

合同会社の代表者への印鑑証明が必要です。
印鑑証明とは、公的に証明された印鑑(実印)の証明を表す書類です。

そのため、印鑑証明を出してもらうには、実印となる印鑑が必要です。

合同会社の設立時に、登記申請をする前に、印鑑を作成し、印鑑証明も市区町村役場で発行してもらいましょう。

払込証明書

合同会社設立に必要な書類として、振込証明書があります。
振込証明書とは資本金が正しく振り込まれたかどうか証明するための書類です。

通常は、代表者の個人口座に全ての社員が出資額を振り込みます。
振込額は、定款に記載されている資本金額と同じになる必要があります。

振込証明書は通帳のコピーにより作成しています。

印鑑届書

合同会社設立に必要な書類として、印鑑届出書があります。
印鑑届出書は、会社の実印を法務局に登録する書類のことです。

合同会社設立時は、代表者の実印だけでなく、会社の実印も登録する必要があります。
代表者の実印は市区町村役場で行いますが、会社の実印は法務局で登録をします。

法務局に登録した会社の実印は、様々な書類や契約書などで利用できます。

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必要になる場合のある合同会社設立時の必要書類4種

必要になる場合のある合同会社設立時の必要書類は、以下の通りです。

  • 代表社員の就任承諾書
  • 代表社員、本店所在地及び資本金決定書
  • 財産引継書
  • 資本金の額の計上に関する証明書

順に説明していきます。

代表社員の就任承諾書

代表社員の就任承諾書は、代表者になる者が代表就任を承諾しているということを証明するための書類です。

合同会社の定款に代表社員の実名が記載されている場合には、必要ありません。

しかし合同会社では代表社員を入れ替えたり、増員したりすることができるため、定款に実名を入れないことの方が多いのです。

合同会社の場合には、社員全員が経営に参加できるため、代表社員を複数人置くことができます。

その場合には、就任承諾書は、代表社員の人数分が必要です。

代表社員、本店所在地及び資本金決定書

代表社員、本店所在地及び資本金決定書は、本店所在地や資本金を記載し、発起人が記名押印し作成します。

日付については、定款作成日から振込証明書に記載する日付の間の日付を記載します。

財産引継書

社員が出資する時に、車やパソコンなどの現物出資して設立する場合に、財産引継書が必要です。

財産引継書は、社員の所有している財産を合同会社に財産を引き継いだことを証明するためのものです。

現金で出資した場合には、銀行口座の振込のコピーを確認すれば出資されたとわかります。
しかし現物出資の場合には、それを証明する財産引継書が必要になるわけです。

財産引継書には、現物出資の項目(車やパソコンなど)や詳細について、価額について記載します。

資本金の額の計上に関する 証明書

資本金の額の計上に関する証明書は、振込した資本金の金額が、実際に会社の計算規則に則って計上されたことを証明する書類です。

合同会社の出資の内訳が、金銭のみの場合には、作成しなくても大丈夫です。

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合同会社設立時の必要書類7種の書き方

合同会社設立時の必要書類7種類の書き方について説明します。

合同会社設立登記申請書

合同会社設立登記申請書には以下のような内容を、記載します。

  • 会社名(商号):定款で記載した合同会社の名称を記載します
  • 本店住所:本店所在地の住所を番地まで詳細に記載します。
  • 登記すべき事項:登記すべき事項を、別添しているCD‐Rや書類などに記載していると書きます。
  • 課税標準金額:定款に記載した資本金額を書いていきます。
    こちらの資本金額を元に登録免許税が計算されます。
  • 登録免許税:資本金額から計算された登録免許税が記載されます。
  • 添付書類:この書類以外に添付する書類を記載していきます。
    定款や登録免許税の収入印紙など7種類記載していきます。
  • 日付:法務局にこの書類を提出する日付を記入します
  • 法務局の名称:本店所在地を管轄する法務局の正式名称を記載します

登記申請書が複数ページになる場合には、各ページの部分に契印を押印します。

登録免許税の収入印紙

登録免許税の納付方法には、収入印紙で納付する方法と、現金で納付する方法の2つがあります。

収入印紙で納付する方法の場合は、登録免許税額分の収入印紙を購入し、台紙に貼り付けて納付します。

台紙に関するフォーマットはなく、A4のコピー用紙で問題ありません。
法務局からもらうことも可能です。

収入印紙台紙と登記申請書をホチキスで留めて申請します。

登録免許税を現金で納付する場合には、指定した銀行口座に振り込みます。

現金で振り込んだ場合、銀行から領収書と領収書控えをもらえるので、その2つを印紙貼り用台紙に貼り付けて申請します。

登記用紙と同一の用紙

登録用紙と同一の用紙を作成するには、以下の3つの方法があります。

  • オンラインで作成
  • 磁気データ(CD-R、フロッピーディスク)で保存
  • 用紙で作成

オンラインで作成する場合には、法務省にある「登記・供託オンライン申請システム」を利用し、ソフトをインストールして作成します。

オンラインの場合、磁気データが不要だったり、電子署名が不要だったり、ソフトで簡単に作成できるというメリットがあるため、おすすめです。

磁気データによる保存の場合は、テキストファイルを作成して保存していきます。

用紙での提出は、「登記すべき事項」を直接申請書に記載するか、別紙に記載し、申請書と別紙に契印する方法です。

定款2部(会社保存用と登記の提出用)

定款を会社保存用と法務局提出用に2部準備します。
定款は電子定款による申請の方法と用紙による方法の2種類があります。

電子定款で申請する場合には、課税文書にならないため4万円の印紙代が不要となります。

定款はPDFで作成する必要があるので、WordやGoogleドキュメントなどで作成しPDF化すると良いでしょう。

定款の作成は、専門の知識が必要となるため、自分でやるのではなく、専門家にお願いするとよいです。

用紙の定款の場合には、印紙税として4万円が必要です。印紙は会社保存用に貼っておく必要があります。

定款は、フォーマットがあるので、参考にしながら書くといいでしょう。

代表社員の印鑑証明書

代表者の印鑑証明書は次のような手順で作成していきます。

  1. 市区町村役場で代表社員個人の印鑑を実印として登録する
  2. 実印の登録が完了すると、印鑑登録証か印鑑登録カードの発行が可能です
  3. 印鑑登録証明書交付申請書に必要事項を記載します
  4. 印鑑登録証明交付申請書、手数料、印鑑登録証か個人カードか住民基本台帳カードいずれか、本人確認書類を用意し申請します。

代表者印の印鑑証明書は、印鑑証明書を発行されてから3カ月以内に法務局に提出する必要があります。

払込証明書

振込証明書を作成します。
振込証明書は振込日時、振り込みを受けた金額、住所、会社名、氏名を記載し実印を押します。

振込証明書を作成する前に、資本金を払込みますが、資本金は定款作成日以降の日に行い、誰が振り込んだか分かるようにします。

そして通帳のコピーを取ります。
通帳のコピーは通帳の表紙、通帳の裏表紙、振り込みページをそれぞれコピーします。

振込証明書、通帳の表紙のコピー、通帳の裏表紙のコピー、通帳の明細のコピーの順にまとめてホチキスで止め振込証明書を製本します。

印鑑届書

印鑑届出書には、会社の名称、住所、資格の代表取締役、生年月日などと共に登録する印鑑を押印します。

登録する印鑑は、直径3cm以内、内円の直径1cm以上という規定があります。

印鑑届出書のテンプレートや記載例は、法務局のホームページから見られます。

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まとめ

合同会社とは2006年の会社法により設立された新しい形態で、株式会社よりもハードルを下げる目的で作られました。

合同会社設立時に必要となる書類は、以下の7つと、4つの必要な場合がある書類です。

  • 合同会社設立登記申請書
  • 登録免許税の収入印紙
  • 登記用紙と同一の用紙
  • 定款2部(会社保存用と登記の提出用)
  • 代表社員の印鑑証明書
  • 払込証明書
  • 印鑑届書
  • 代表社員の就任承諾書
  • 代表社員、本店所在地及び資本金決定書
  • 財産引継書
  • 資本金の額の計上に関する証明書

合同会社設立時には、必要書類は正しく書いていく必要があるので、専門家にお願いするのも良いでしょう。

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会社設立の際には、多くの必要書類を準備し、さまざまな申請する必要があり、専門家にお願いしたほうが安心です。

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会社設立までは、対面相談でもオンライン相談でもできます。
合同会社の設立の場合には6万円、株式会社設立の場合は202,000円で行えます。

司法書士を利用して会社設立した場合よりもちろん安いのですし、ご自身で会社設立する場合よりも安く済みます。

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